カエルの餌を“家にあるもの”で与えるなら?かつおぶし等の可否を解説!

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家の庭やベランダ、あるいは子どもが外で遊んでいて、「カエル拾ってきた!」ということ、ありませんか?

とくに夏場にはアマガエルを見つけやすく、「虫がないけど何か食べさせられないかな?」と悩む場面も多いでしょう。

一般的にアマガエルの餌はコオロギ等の昆虫を与えることが多いです。

しかし、急きょペットショップでコオロギを購入するにしても、野生のコオロギを捕まえるのも至難の業。

そこで「アマガエルの餌を家にあるもので何とかならないか?」というのが今回の記事です。

この記事では、アマガエルを前提に、「家にあるもので代用できるカエルの餌」について詳しく解説します。

なお、ここで紹介する食べ物の可否は、ヒキガエルやヌマガエルなど、他の多くの日本のカエルでも基本的に共通です。

もし「うちのはアマガエルじゃない!」という場合でも、ぜひ参考にしてください。

また、本記事では「与えても良いもの」だけでなく、「一見よさそうに見えて、実はカエルに与えるべきではないもの」についても取り上げています。

目次の見出しだけで判断して与えてしまわないよう、必ず本文も合わせてご確認ください。


アマガエルの飼育方法に関する基本情報や生態・特性は以下のページにまとめています。

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目次

カエルのエサ”家にあるもの”でOKなのは?【NG多いので要注意】

カエルのエサを「家にあるもので何か代用できないかな?」と思う方も多いでしょう。

ここでは、冷蔵庫や食品棚にありがちな食べ物をいくつかピックアップし、カエルに与えても良いのか、それとも避けるべきかを解説します。

鶏のささみ・むね肉(茹でて細かくすれば△)

皮や脂肪を除いた茹でた鶏のささみやむね肉は、緊急時の補助食としてごく少量であれば利用できることがあります。

人間の離乳食のように、しっかり茹でて、細かく裂いた状態で、ピンセットなどで与えるのが基本です。

参考動画

ただし、以下の点に注意してください。

  • 必ず加熱したものを使用(生肉は絶対NG)
  • 味付けは一切なし
  • 脂肪や皮、筋は取り除く
  • 与えるのはほんの少しだけ

栄養バランスは偏っており、あくまで一時的な補助です。これを主食とすることはできません。

卵(ごく少量なら△)

参考Q&A

基本的にはNGですが条件付きで一時的な代用になる可能性があります。

よく火を通した「ゆで卵の白身」や「薄めた溶き卵」などを、ほんの少量だけ与えるのであれば、一部のカエルが食べることもあるかもしれません。

ただし、卵黄は脂質が多く消化に負担がかかるため避けたほうが無難です。

また、卵はあくまで補助的な緊急餌であり、主食として与え続けるものではありません。

かつおぶし(NG)

「動物性のタンパク源だから良さそう」と思われがちですが、かつおぶしは乾燥していて消化に悪く、カエルの体には適していません

また、塩分や添加物が含まれていることもあり、体調を崩す原因になることもあります。

飼育下ではアマガエルがかつおぶしを食べた、という報告はいくつも上がっています。

しかし、かつおぶしはアマガエルの消化器系に合わず、栄養的にも適していないため、与えるべきではありません。

カエルの健康を考慮して、自然に近い環境で彼らに適したエサを与えることが重要です。

魚肉ソーセージ(NG)

冷蔵庫にありがちな魚肉ソーセージも、カエルには不向きです。

人間用に味付けされている食品には塩分や保存料、香辛料などが含まれており、カエルにとっては有害となる可能性があります。

しらす(NG)

こちらも動物性タンパク源ですが、多くのしらすには塩分が含まれており、体が小さいカエルにとっては負担が大きすぎます

塩抜きしても与える意味はあまりなく、代用餌としては不適です。

野菜(NG)

「かぼちゃや人参などを茹でればいけるかも…?」と思われがちですが、成体のカエルは基本的に完全な肉食性で、野菜は消化できません。

オタマジャクシの頃は草食性なのでほうれん草等の茹でた野菜を普通に食べるので誤解されがちですが、成体になってからは野菜を食べさせても消化できず、栄養も摂れないため、与えてはいけません。

その他:ご飯・パン・チーズなど(すべてNG)

ついでに言えば、ご飯やパン、チーズ、ハムなど人間が日常的に食べる食材は、どれもカエルに与えるべきではありません。

これらは消化できない炭水化物や脂質、塩分が多すぎるため、内臓に負担がかかって体調を崩すリスクがあります。

メダカや金魚など小魚(△)

カエルを飼ってみようと思う家族がいるのなら、メダカや金魚などを飼育していることも珍しくないかもしれません。

飼育している小魚を餌にするのははたしてどうなのかという問題はありますが、カエルの種類によってはメダカや金魚などの小魚を食べる種類もいるようです。

一方、アマガエルはどうでしょうか。

アマガエルが川や池を平泳ぎしているイメージはあるかもしれませんが、アマガエルは水生のカエルではなく基本は地上で暮らします。

また水面を泳ぐことはあっても深く潜ることは苦手のようですから、野生下でも小魚を食べることはほとんどないと思われます。

強引に食べさせれば食べるかも知れませんが、食べるならOKというものでもなく健康面も考える必要があるためおススメしません。

カエルの餌を家にあるもの=他のペット用人工飼料は代用可能?

カエル用フード(人工飼料)

カエル用フードは、特にペットとして飼育されるカエルのために開発された専用の人工飼料で、カエルが必要とする栄養をバランス良く含んでいます。

入手も容易ですのでアマガエルに与える昆虫以外のエサとしてはエースとなるでしょう。

人工飼料とは?
人工飼料とは、ペットなどの動物に与えるために人間が工業的に製造した飼料のことです。

主に乾燥して粒状や粉末状にされた成分が含まれており、ペットの栄養ニーズを満たすために様々な成分がバランス良く配合されています。

例えば、穀物、豆類、肉や魚の粉、ビタミン、ミネラルなどが含まれています。

これにより、ペットにとっても、健康的で栄養価の高い食事を提供することができます。

このタイプのフードは、生きた昆虫を与えることが難しい状況で特に便利です。

フードの形態にはペレットタイプがあり、これは水に入れると軟化し、カエルが消化しやすくなるように設計されています。

これらのフードはペットショップやオンラインストアで入手可能で、飼育環境やケアのスタイルに応じて選択できます。

なお身近なところで探したいところですが、100円均一では販売されていることはないと思います。

一方、ホームセンターでは概ね販売されているのでお近くのホームセンターを探してみると良いでしょう。

カエル以外のペット用フードが手元にあって、代用できないかと考えている方もいるかも知れませんが基本的にはどれも長期的に継続して与えるのはやめておいた方が無難かもしれません。

ただし何かのトラブルでいつもの餌が入手困難な場合などの緊急時用の一時しのぎにはなるかもしれませんので、解説いたします。

ウーパールーパー用人工飼料

ウーパールーパー用の人工飼料は主に動物性タンパク質を含み、沈下性で水中での使用を前提としています。

アマガエルは完全な肉食性であり、小型の昆虫や節足動物を主なエサとするため、動物性成分が含まれるウーパールーパー用フード自体は栄養的に大きくズレてはいません。

しかし、粒が大きすぎる可能性があり、アマガエルが食べられない場合があります。

また、水中でふやける前提の設計なので、陸生のアマガエルに適した食感とは言えません。

さらに、昆虫のキチン質などが不足し、長期的に栄養バランスを崩す恐れがあります。

そのため、代用品としては不向きであり、どうしても試す場合はごく少量で様子を見つつ、栄養バランスを考慮して昆虫などを併用するべきです。


イモリ用人工飼料

イモリ用の人工飼料は動物性成分が多く含まれており、アマガエルの肉食性に近い部分もあります。

しかし、イモリは水生生物のため、エサは水中でふやけやすい設計になっており、アマガエルの捕食には向いていません。

また、イモリのエサには魚粉が多く使われており、アマガエルが必要とする昆虫由来の栄養素が不足する可能性があります。

さらに、人工飼料は主に嗅覚や水中での動きに反応して食べることを想定されているため、アマガエルが興味を持たない可能性が高いです。

どうしても代用する場合は少量を試しつつ、コオロギやミルワームなどの昆虫と組み合わせることが必要です。


金魚用人工飼料

金魚用の人工飼料は主に植物性成分と動物性成分(魚粉)が含まれていますが、アマガエルの食性とは異なります

特に、金魚用フードには小麦粉などの炭水化物が多く含まれており、完全肉食のアマガエルにとって消化しづらい可能性があります。

また、アマガエルは動くものにしか反応しないため、静止したエサには興味を示さないことが多く、食べない可能性があります。

さらに、長期的に与えると栄養不良になるリスクが高いため、金魚のエサはアマガエルの代用品として適していないといえます。

どうしても使用する場合は、一時的な補助としてごく少量与え、昆虫など本来のエサを併用するべきです。


メダカ用人工飼料

メダカ用の人工飼料は金魚用と同様に、植物性の成分が多く含まれています。

アマガエルは肉食性であり、昆虫や小型の無脊椎動物を食べるため、メダカ用のフードでは栄養が偏ってしまいます。

また、メダカのエサは水中に浮くように設計されており、陸生のアマガエルには食べにくい形状です。

さらに、動かないエサには反応しづらく、食いつきも期待できません。

消化不良や栄養不足のリスクが高いため、メダカ用フードをアマガエルのエサとして使うのは避けるべきでしょう。

どうしても使用する場合は補助的なものにとどめ、本来の昆虫食を主体とすることが重要です。


熱帯魚用人工飼料

熱帯魚用の人工飼料は主に動物性たんぱく質と植物性成分が含まれていますが、アマガエルの肉食性には適していません。

特に、熱帯魚のエサには色揚げ成分(カロチノイド)や植物由来の栄養素が多く含まれており、アマガエルの栄養バランスを崩す可能性があります。

また、水中で溶けやすく設計されているため、陸生のアマガエルにとって食べにくい形状です。

さらに、アマガエルは動かないエサに興味を持たないため、食いつきも悪いと考えられます。

長期的に与えると栄養不良や消化不良になるため、熱帯魚用のエサは代用品として適していません。


カメ用人工飼料

カメ用の人工飼料は主に植物性成分が多く含まれており、肉食性のアマガエルには適していません。

特に、カメのエサには野菜由来の繊維質が多く含まれているため、アマガエルの消化に適さず、消化不良を引き起こすリスクがあります。

また、カメのエサは水中で食べることを想定されているため、陸生のアマガエルには適した形状ではありません。

アマガエルの健康維持には昆虫食が最適なため、カメ用のエサを代用品とすることは避けたほうが良いでしょう。


トカゲ用人工飼料

トカゲ用の人工飼料は昆虫成分を多く含むものもありますが、基本的には乾燥しており、アマガエルが好む動くエサとは異なります。

アマガエルは視覚に頼って捕食するため、動かないエサには興味を示さないことが多いです。

また、トカゲ用のエサには爬虫類向けのカルシウム強化成分が含まれている場合があり、アマガエルには適さない可能性があります。

短期間であれば代用可能な場合もありますが、基本的には昆虫を主体とした食事が必要です


ヤモリ用人工飼料

ヤモリ用の人工飼料には昆虫由来の成分が多く含まれるものもありますが、多くはジェル状または乾燥タイプであり、アマガエルには適しません。

アマガエルは生きたエサに反応するため、静止したジェルや乾燥フードには興味を持たないことがほとんどです。

また、長期間与えると栄養バランスが偏る恐れがあるため、代用品としての使用は避けるべきです。


ドッグフード

ドッグフードには肉成分が含まれますが、炭水化物や植物性成分が多いため、アマガエルには適していません。

また、脂肪分が多く消化不良の原因になる可能性があります。アマガエルの長期的な健康を考えると、ドッグフードの使用は避けたほうが良いでしょう。


キャットフード

キャットフードは動物性タンパク質が豊富ですが、アマガエルの食性には適していません。

消化不良や栄養バランスの乱れを引き起こす可能性が高く、代用品としては不適切です。

家に“いる”生き物でカエルが食べられるもの

実は家の中に“カエルが普通に食べられる生き物”が潜んでいることもあります。

ここでは、アマガエルをはじめとする小型カエルに与えられる“身近な虫”と、与える際の注意点を紹介します。

コバエ(ショウジョウバエ・ノミバエなど)

もっともおすすめなのが、ショウジョウバエなどの小さなハエ類です。

サイズ的にもアマガエルの口にちょうどよく、動きがあるためカエルも反応しやすいです。

キッチンや三角コーナーのあたりにたまに発生するあれですね。うまく捕まえられれば、立派なごちそうになります。

小さなクモ

意外かもしれませんが、小さめのクモ(ハエトリグモなど)もカエルの好物の一つです。

ただし、大型のクモや毒グモ、脚が長すぎるものは避けましょう。

飲み込みにくく、足が詰まるリスクもあります。

小型のゴキブリ(チャバネ)

ゴキブリと聞いて引くかもしれませんが、チャバネゴキブリの幼虫などは、実は虫餌として販売されていることもあるほど栄養価が高いです。

ただし、市販の殺虫剤に触れた個体は絶対に与えないようにしましょう。

ダンゴムシ

家の庭などでダンゴムシを見つけることも多いのではないでしょうか。

ゴキブリ・ハエ・クモに比べれば人間にとって不快感の少ない生き物ですので与えられれば良いのですが、残念ながらアマガエルのエサとしてダンゴムシは不向きです。

その理由は以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

その他:カマドウマ・小バッタ・小さなガなど

古い家や玄関周辺などで見かけることがある、カマドウマ(通称・便所コオロギ)や、夜に窓に集まる小さなガなども、うまく捕まえられれば餌になります。

ただし、足が長いものは詰まりやすいので必ず短くちぎって与えるか、サイズを確認してからにしましょう。

虫を与えるときの注意点

どれも自然由来の虫なので、「与えてもいいかどうか」だけでなく、「どこで捕まえたか」も重要です。

  • 殺虫剤の影響がありそうな場所で捕まえた虫はNG
  • 畑や庭で拾った虫は、農薬が付着している可能性も
  • 見た目が似ていても、毒を持つ虫も存在するので注意
  • サイズが大きすぎると、喉に詰まる・吐き戻す危険あり

特にアマガエルは小さな体なので、口に入るサイズで、できるだけやわらかくて安全な虫を選びましょう。

カエル専用フードは意外と容易に手に入る

「カエルの餌なんて、どこに売ってるの?」と思われるかもしれませんが、実は意外と身近なお店で手に入ります。

例えば、ホームセンターやペットショップ、大型スーパーのペットコーナーでも、カエル用の餌や冷凍昆虫が販売されていることがあります。

さらに、アマゾンや楽天などの通販でも「カエル 餌」で検索すれば、豊富なラインナップがすぐに見つかります。

もうひとつ重要なのは、カエルは非常に絶食に強い生き物であること。

1日〜数日ほど何も食べなくても、健康に大きな問題が出ることは少なく、「今すぐ何か食べさせなきゃ!」と焦る必要はあまりありません。

それよりも、人間用の食材をなんとなく与えてしまって、体調を崩したり最悪の場合死んでしまう…というリスクのほうがずっと高いのです。

🐸 結論:変なものを焦って食べさせるくらいなら、翌日ちゃんと餌を買いに行こう!

カエルの命を守るためにも、「今あるもので何とかしよう」と無理をするより、“翌日に安全な餌を買ってくる”という選択肢がいちばん確実で安心です。

カエルの餌を“家にあるもの”で与えるなら?【まとめ】

「家にあるもので、カエルに何か食べさせたい!」

そんなとき、冷蔵庫や台所にある食材を試したくなる気持ちはよく分かります。
しかし、実際にカエルにとって安全なものはほとんどありません。

かつおぶし・魚肉ソーセージ・しらす・チーズ・野菜など、家にある食べ物の多くは塩分や添加物、消化不良の原因となる成分を含んでおり、カエルにとって危険です。

その中でも、茹でた野菜や鶏のささみなどは、条件付きで一時的に補助食として使える可能性がある程度で、どれも主食にはなりません。

一方、家の中に“いる”コバエやクモなどの小さな虫は、自然界でも食べている餌として応用できますが、殺虫剤の影響や寄生虫リスクなどに注意が必要です。

もし他のペットを飼っていれば、そのフードを代用できるケースもありますが、やはりカエル専用の人工飼料を使うのが最も安全で確実な方法です。


アマガエルの飼育全般に関する記事ぜひチェックしてみてくださいね!

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