今回の記事のテーマは「ウーパールーパーは共食いする?」です。
ウーパールーパーのかわいらしい顔に癒される、という方も多いと思いますが、見た目とは裏腹に食欲旺盛で貪欲な一面もあります。
実は、ウーパールーパーの複数飼育で気を付けなければいけないポイントのひとつが共食いです。
大きさが違えば丸ごと食べられてしまうこともありますし、手足を食いちぎられてしまうこともあります。
複数飼育している限り避けられないリスクなので、確実に共食いを防ぎたいのなら単独飼育することです。
今回は、ウーパールーパーの共食いについて解説します。
ウーパールーパーは共食いする?
ウーパールーパーは獰猛?
なんとなく、共食いする生き物には残忍で獰猛なイメージがありますが、そうでなくても肉食性の生き物には共食いするものが多くいます。
ウーパールーパーもそのひとつです。
なぜウーパールーパーが共食いするのかというと、別に好き好んで仲間を襲って食べているわけではありません。
結論からいえば、「目の前で動いていたから食べた」というだけです。
ウーパールーパーが共食いをするのは、その習性によるものであって決して獰猛であるわけではないのじゃ。
ウーパールーパーに限らず、水生生物の多くは目がよくありません。
ゴーグルなしでプールに入るのを想像していただけるとわかりますが、水中では視界がぼやけてしまうので視力に頼りにくいのです。
ウーパールーパーの目も視力としてはかなり悪く、明暗に反応するのと、動きに反応するくらいしか機能がありません。
一方、肉食動物なので、獲物を襲って食べなければならず、そういつでも獲物にありつけるとも限りません。
そのため、至近距離で動くものに反応してしまうのです。
特に、反応した物体が口先に触れると反射的にかみついてしまいます。
ウーパールーパーが共食いするケースのほとんどは、複数飼育していて別個体の鼻先に足やエラが触れた場合です。
食べられたウーパールーパーはどうなるの?
大きさが倍ほども違う個体を一緒に飼育していた場合、そのまま飲み込まれてしまうことがあります。
もちろん、そうなれば飲まれた方の個体は助かりませんし、食べた方も消化管が詰まって死んでしまうことがあります。
食べられた側はもちろん、食べてしまった側も命を落とす可能性があるのじゃ。
丸のみまでいかなくても、先に説明したような状況で手足を食いちぎられてしまった場合、食べられた方の個体はすぐに隔離しましょう。
おどろくべき再生能力の持ち主なので、手足を根元から食べられた場合でも、状態が良ければ数か月で元通りに再生します。
むしろ、中途半端に食いちぎられて傷口が腐ってしまうとやっかいなので、そういった個体はハサミで患部を切り落としてしまった方がきれいに治ります。
尾を食べられた場合も同様です。
エラを食べられた場合、呼吸に関わる器官なので手足よりも深刻です。
あまりきれいに治らないケースも多く、死亡するリスクも手足や尾より高くなりますが、飼い主ができることは特にありません。
隔離して様子を見るしかないでしょう。
ウーパールーパーの共食いを防ぐには?
ウーパールーパーの共食いを防ぐのに一番良いのは水槽そのものを別ける事です。
100%共食いを防ぐ方法は、水槽そのものを別ける事なのじゃ!
同一水槽で複数のウーパールーパーを飼育していて共食いを確実に防ぐ方法は、残念ながらありません。
とにかく別個体と接触することが共食いの原因なので、シェルターを増やしてほかの個体同士で接触しないようにすれば多少は防げますが、何かの拍子にばったり出くわしてそのときにかみついてしまう、ということはあり得ます。
また密集度が高まれば当然共食いリスクは高まりますので、水槽を大きくすれば多少リスクは減らせるかも知れません。
ただ水槽を買い替える余裕があるのなら、買い足して水槽を別けた方が当然安全です。
どうしても共食いで傷をつけたくない大切な個体なら、水槽を別けて単独飼育するのが一番です。
繁殖に向けたペアリングなどでどうしても複数個体を同居させる場合は、多少のリスクは覚悟しましょう。
繁殖させる場合はオスメスを一緒にさせる必要があるので、どうしても共食いのリスクは避けられないのじゃ。
ウーパールーパーは共食いする?【まとめ】
ウーパールーパーは好んで共食いするような生き物ではありませんが、反射的にほかの個体にかみついて食べてしまうことはよくあります。
手足を食べられても即死することはなくほぼ再生しますが、元通りにはならないこともあります。
あまりに大きさが違う個体同士ではそのまま丸ごと食べられてしまうこともあります。
シェルターを増やすことで多少は防げますが、確実な方法は単独飼育しかありません。