ウシガエルは、その名の通り、カエルのなかでも最大を誇るほど大型で、小魚や小鳥、ネズミなど、水辺に生息する生き物で、口に入るものは何でも食べてしまうほどの高い捕食性を誇ります。
ウシガエルは現在、日本の生態系をおびやかす害獣として特定外来生物に認定されています。
そんなウシガエルの鳴き声をあなたは聞いたことがありますか?
実はウシガエルは牛の「も~」という鳴き声に似ているのでウシガエルと呼ばれるんですよね。
今回はウシガエルの鳴き声について徹底解説します!
ウシガエルの特徴
ウシガエルは大きな体を持つカエルで、特にその大きな頭と太い体が特徴です。
成体の体長は通常12センチメートルから18センチメートルほどになりますが、大きいものでは20センチメートルを超えることもあります。
体色は主に緑や茶色がかっており、黒い斑点が散らばっているのが一般的です。
水辺を好むこのカエルは、特に湿地や池、川の緩やかな流れのある場所に生息しています。
ウシガエルは繁殖期になると雄が大きな鳴き声を使ってメスを引き寄せます。
彼らは一度に数千個の卵を産むことができ、卵は水中の植物に付着して発生します。
若いウシガエルは成長するにつれて多くの天敵から身を守るため、とくにその皮膚から分泌される粘液が自然の敵から保護してくれる重要な役割を果たします。
侵略的外来種とされる地域も多く、新しい環境に導入されると在来種の生態系に悪影響を与えることがあります。
そのため、ウシガエルの管理と駆除が進められている場所も少なくありません。
ウシガエルの鳴き声の特徴とは?
ウシガエルの鳴き声は、はじめて聞いたらカエルの声とは気づかないかもしれません。
「ウオーッ、ウオーッ!」
その名の通り、牛の叫び声のような、野太く、薄気味悪い声です。
その声の大きさは、静かな田園地帯であれば、なんと数キロ先までも聴こえることがあるそうです。
ウシガエルが鳴く時期は4月~8月。
ちょうど繁殖期に当たる頃です。
ウシガエルは夜行性のため、オスは主に夜にメスを誘い、喉の袋(鳴のう)を震わせて、あの声をあげるのです。
また、ウシガエルは縄張り意識が強く、他のオスに縄張りを荒らされたときも、威嚇のために鳴くことがよくあります。
またこの「モォー」という鳴き声が牛の鳴き声に似ていることからウシガエルという名前になっています。
余談ですがウシガエルは英語では「Bullfrog」と呼ばれるようで、英語でも牛ガエルという意味のようですね。
また、ウシガエルの鳴き声は非常に大きく、騒音問題にもなっています。
実物の牛の鳴き声とも聞き比べてみましょう
またアマガエルやトノサマガエルの鳴き声とも聞き比べてみましょう。
ウシガエルの鳴き声がうるさい!
ウシガエルの鳴き声が人間の暮らしに騒音被害をもたらすことはあります。
特に繁殖期(春から初夏にかけて一般的には4月から8月頃が繁殖活動のピーク)には雄のウシガエルが強力で持続的な鳴き声を夜通し発するため、近くに住む人々にとってはかなりの騒音と感じられることが多いです。
その鳴き声は非常に大きく、音が遠くまで響くため、人里近くの水辺にウシガエルが生息している場合、睡眠の妨げになることもあります。
この問題に対処するために、一部の地域ではウシガエルの個体数管理や駆除が行われることもあります。
ウシガエルの鳴き声騒音対策
ウシガエルの鳴き声による騒音問題への対応方法としてはまず、家の窓や扉に防音材を施すことで外からの騒音を軽減できます。
防音カーテンや二重窓の設置も非常に効果的です。
夜間に特に鳴き声が気になる場合は、耳栓を使用して音を遮断する手段も有効です。
さらに、ホワイトノイズマシンやアプリを使ってカエルの鳴き声をカバーする背景音を流すことで、睡眠の質を向上させることが可能です。
また、地元の自治体や環境保護団体に相談することで、駆除や個体数管理の方向に進む可能性もあります。
最後に、ウシガエルが集まりやすい環境を排除することも一つの対策です。
例えば、庭の池を撤去することで繁殖地としての魅力を低下させ、ウシガエルの集まりを防ぐことが期待できます。
ウシガエルの鳴き声【まとめ】
いかがでしたか?
幾ら、かつての人々が、自然保護に無知だったとはいえ、人間の勝手で連れてこられ、駆除される運命をたどるのは皮肉なものです。
しかし、私たちには従来のバランスの取れた生態系を守る義務があり、それはまさしく急務です。
ウシガエルは、私たちに本当に取り返しのつかないこととは何なのか、身をもって教えてくれる、そんな存在なのかもしれません。