皆さんは、ヒメアマガエルというカエルをご存じですか?
ヒメガエルは日本に生息するカエルで、一番小さい、といわれているカエルです。
アマガエルといえば、夏の始まりの風物詩。
猛暑という言葉も追いつかないぐらい、厳しい暑さが続く、昨今の日本の夏。
そういえば、心なしか、カエルの鳴き声も、全然聞かなくなったような気がします。
私は40代ですが、私が子供時代を過ごした80年代は、水田にたくさんのアマガエルがいたものです。
暑くなると、うるさいぐらいのカエルの鳴き声が聞こえてきて、夏の訪れを実感したものでした。
オタマジャクシも、たくさん捕まえてきて、しばらく妹と可愛がって飼育していたのを覚えています。
ただ、カエルになれば生きた虫しか食べなくなるので、ある程度成長したところで、泣く泣く田んぼに返してあげました。
このように、アマガエルという存在は、私にとって、子供の頃の楽しかった思い出と直結しています。
ヒメアマガエルって、どんなカエル?
さて、この昭和の子供にはなじみ深い、アマガエルですが、この「ヒメアマガエル」
「アマガエル」と名はついておりますが、実はアマガエルとは別種のカエルで「ジムグリガエル」属の種類にあたります。
ヒメアマガエルは、沖縄や奄美諸島の低地から山地までいたるところで見られるカエルです。
将棋の駒のように平べったい体型をしており、足が長いのが特徴です。
また、オタマジャクシの時期は体が半透明で見ることができます。
繁殖期になるとオスは「ギーコ、ギーコ」という独特の鳴き声を発し、成体は白アリやアリを食べることが主な食事です。
- 将棋の駒のような、平べったい体で、足が長い。
- オタマジャクシは体が半透明である
- オスは、繁殖期になると「ギーコ、ギーコ」と独特の鳴き声をあげる。
- 成体の食べ物は、白アリ、アリ
ヒメアマガエルの大きさは?
冒頭文でもお伝えしたようにヒメガエルは「日本に生息するカエルの中で最も小さい」といわれているカエルで、オスが22.5ミリから27.5ミリ、メスが26.5ミリから29.5ミリという体長があります。
極小サイズの小さくてかわいいカエルですが人間の手のひらに乗せたらこんな感じです。
以下の参考動画を是非ご確認ください。
普通のアマガエルも小さいですけど、そのアマガエルよりもはるかに小さくてかわいらしいですね。
- オス 22.5ミリ~27.5ミリ
- メス 26.5ミリ~29.5ミリ
ヒメアマガエルの飼育方法
さて、昨今は、多種多様なカエルを飼育するYouTuberが人気なこともあり、この記事を読んでいらっしゃる方々のなかでも「ヒメアマガエルを飼育してみたい」と興味を持った人がいらっしゃるでしょう。
しかし、結論から申し上げると、ヒメアマガエルの飼育はかなり難易度の高い生き物ですので注意が必要です。
温度と湿度管理について
まず、ヒメアマガエルは南国の生き物なので寒さに弱く温度が下がると内臓が弱り命の危険があります。
そのため冬はこまめな温度管理が欠かせません。
ヒメアマガエルの飼育においては、温度は22度から27度を目安にし、湿度は常に70%から80%を保つことが重要です。
そしてカエルは皆、皮膚呼吸に頼っているため、常にやや高めの湿度を維持し、皮膚が乾燥しないように気を配らなければなりません。
・温度は22度から27度
・湿度は常に70%から80%を保つ
餌
カエルの成体はもともと生きている虫しか口にしないので、餌の確保が大変です。
餌としてはアリ、コオロギ、ショウジョウバエを与えることが一般的で、栄養バランスを整えるためにカルシウム剤をふりかけると良いでしょう。
人工飼料でも食べることは食べますが、食欲をなくし生餌以外口にすることがなくなることもたびたびあります。
特にヒメアマガエルは体が小さいので生餌のサイズにも注意が必要です。
こういった点からも、ヒメアマガエルの飼育は、上級者向けと言えるでしょう。
・餌はアリ、コオロギ、ショウジョウバエ
・小さなカエルなので生餌の大きさにも注意
ケージ
ヒメアマガエルはジャンプ力が強いため、脱走防止のために高めのケージでの飼育をおすすめします。
例えば、30センチメートル以上の高さがあるテラリウムやアクアリウムが適切です。
ヒメアマガエルは小さくて敏捷なため、ケージの蓋はしっかりと固定できるものを選び、脱走を防ぎます。
また、良好な通気性を確保するために、メッシュの蓋や通気口が付いたケージを選んでください。
さらに、水浴びができる程度の水入れを用意することも忘れないでください。
必ず使用する水は、カルキ抜きをして、清潔なものをこまめに交換することも忘れずに。
床材としては、ミズゴケや腐葉土、フロッグソイルを湿らせて使用し、ヒメアマガエルが潜れる程度の深さを確保してください。
冬眠するの?
アマガエルが冬眠することはご存じの方が多いでしょうが、ヒメアマガエルはどうなのでしょうか?
ヒメアマガエルは沖縄と周辺諸島で発見されることが多いカエルです。
また沖縄は本当と比較して温暖な地域にあり冬眠の必要性が少ないため冬眠しない個体が多いと考えられます。
ヒメアマガエルの鳴き声は?
ヒメアマガエルの鳴き声は、はじけるような鳴き声が次々泡立つ感じからバブリングソングと呼ぶようです。
真冬の寒い時期以外の季節では鳴き声は聞こえます。
ヒメアマガエルのおたまじゃくし
ヒメアマガエルのおたまじゃくし
ヒメアマガエルのおたまじゃくしは体が半透明で内蔵が透けています。
またヒメアガマガエルの日本最小のカエルですから当然おたまじゃくしとしてもニホン最小のサイズです。
どこで入手できる?
ヒメアマガエルは、爬虫類、両生類の専門店で、平均1000円~2000円で購入することができます。
野生のヒメアマガエルは、主に3月~7月に繁殖し、270~1200個もの卵を生みますが、1年中、繁殖するケースもあります。
ヒメアマガエルの飼育方法【まとめ】
いかがでしたか?
日本一、小さいヒメアマガエルですが、その小さな体には思いもよらないパワーが詰まっていることがわかりました。
小さな体でぴょこぴょこ跳ね回り、水浴びをする姿は、心癒されるものです。
カエルの飼育に慣れている人は、育ててみるのも面白そうですね。
私も、夏場のカエルの元気いっぱいの鳴き声が恋しくなってきました。