イエアメガエルの飼育は難しい?初心者でも失敗しない飼い方・注意点を徹底解説!

スポンサードリンク

イエアメガエルは、その愛らしい見た目とおっとりとした性格から、近年ペットとして人気が高まっている樹上性のカエルです。

とはいえ、いざ飼ってみようと思っても「初心者でも飼える?」「必要なものは?」「餌や温度管理は大丈夫?」など、不安や疑問は尽きないもの。

本記事では、イエアメガエルの飼育方法について、初めての方にもわかりやすくまとめました。

ケージのレイアウトや餌の選び方、適切な温度・湿度管理から、多頭飼いや病気の注意点、さらには冬眠や脱皮などの豆知識まで、飼育に役立つ実践的な情報を網羅しています。

これからイエアメガエルを飼ってみたい方や、飼い始めたばかりの方は、ぜひ最後までご覧ください。

スポンサードリンク
目次

イエアメガエルの飼育前に知っておきたい事

イエアメガエルの飼育は難しい?

イエアメガエルは、カエルの中でも比較的飼育がやさしい種類に分類されます。

基本的に丈夫で環境の変化にもそこそこ耐性があり、昼間はじっとしていることが多いため、初心者でも安心して飼育を始めやすいと言えるでしょう。

ただし、「飼いやすい」とは言ってもすべてが簡単というわけではありません。

特に、オタマジャクシから育てる場合や、まだ小さなベビー個体を選んだ場合は、餌のサイズや環境調整に注意が必要で、難易度がぐっと上がります。

そのため、最初の1匹として飼育を始めるなら、ある程度育って安定したサイズの“成体個体”を選ぶのがおすすめです。

しっかりした環境を用意できれば、毎日そこまで手がかからず、じっくりと観察や愛着を深めていけるカエルです。

イエアメガエルは人になつく?

イエアメガエルは人になつくのかという疑問をお持ちの方も多いでしょう。

カエルは犬や猫のように「名前を覚える」「撫でられて喜ぶ」といった意味での“なつく”行動は基本的にしません。

ただ、イエアメガエルは人の動きや餌を学習する能力があるため、「人が近づくと餌がもらえる」と覚えて近寄ってくるような様子を見せることはあります。

そのため、“なつく”という表現はやや誤解を招くものの、飼育者との距離が縮まるような体験はできる両生類です。

たとえば、給餌のタイミングに合わせて近寄ってきたり、霧吹きの音に反応して出てくるようになれば、それはある意味“あなたを認識している”証拠とも言えるかもしれません。

イエアメガエルは人になつくのか?の詳細や、信頼関係を築くコツについては以下の記事で詳しく紹介しています。

人工餌だけでの飼育は可能?

イエアメガエルは、人工餌だけで飼育できることもありますが、それは“すでに人工餌に慣れている個体”を選んだ場合に限ります。

実際は、昆虫(コオロギやミルワームなど)を中心に食べる肉食性のカエルなので、生餌への抵抗がある人は事前にしっかり覚悟が必要です。

ショップで人工餌にすでに慣れている個体を選べば、生餌ナシでも飼える可能性はありますが、それでも完全に人工餌だけで一生OKというケースはレアです。

まずは、「虫を扱うのが苦手だけど…」という気持ちと、どう向き合うかを考えるところから始めるのがベターです。

イエアメガエルは人工餌のみで飼育できるかは以下の記事で詳しく解説しています。

イエアメガエルの鳴き声問題!飼うなら“メス推奨”の理由とは

イエアメガエルの鳴き声は、主にオスが繁殖行動の一環として発するもので、「グッグッグ…」という独特の低音が夜な夜な響きます。

参考動画

これが想像以上にうるさい…というか、「マンション暮らしでは詰むレベル」になることも少なくありません。

悪いことは言いません。飼う前に性別がわかるのであれば、絶対に“メス”を選んでください。
(※ただしショップによっては判別が難しい場合もあります)

イエアメガエルの鳴き声の大きさや「なぜ鳴くの?」「どうやったら静かになるの?」といった疑問や、「すでに鳴きまくってて困ってるんだけど!」という方は、ぜひ以下をご覧ください。

イエアメガエルの飼育方法

イエアメガエルの飼育レイアウト

イエアメガエルは樹上性のカエルです。

そのためイエアメガエルの飼育レイアウトには泳ぐための水エリアは不要です。

一方立体的に移動するため、縦長のケージを使用し逃げ出し防止のためにロック付きの蓋を選ぶことが重要です。

床材には湿度を保つためヤシガラマットや腐葉土・赤玉土を推奨しており、夜間は霧吹きで湿度を保ちます。

また、観葉植物を鉢ごと入れ、照明を設置して自然な環境を再現します。

前述のように深い水エリアは不要ですが、一方で水飲み・イエアメガエルが水浴びする用の容器も必要です。

全体のレイアウトはイエアメガエルの立体的な移動をサポートするよう設計することが望ましいです。

以下の記事ではイエアメガエルの飼育レイアウトについてより詳しく徹底解説していますので、是非ご覧ください。

温度と湿度の管理

イエアメガエルは比較的丈夫なカエルではありますが、温度と湿度の管理を甘く見ると体調を崩しやすくなる要注意ポイントです。

特に日本の冬場や夏場は、室内でも温度差が激しいため、人間が「ちょっと寒いな」と感じる環境は、カエルにとっては命に関わる寒さになることもあります。

最適な温度は20〜27℃前後

基本的には20〜27℃あたりをキープするのが理想とされていて、夜間は多少下がっても大丈夫ですが、18℃を下回ると消化不良や免疫低下を引き起こす可能性があります。

逆に夏場、30℃を超える環境が続くと熱中症のような症状を引き起こすリスクもあるため、エアコンや冷却ファンを使って調整する必要があります。

湿度は60〜80%を目安に

イエアメガエルは樹上性でありながらも乾燥に弱い生き物です。
湿度が低すぎると皮膚が乾燥し、脱皮不全や体調不良を引き起こしやすくなります。

  • 湿度計はできれば設置した方が安心
  • 乾燥しがちな時期は朝晩の霧吹きで保湿
  • ケージに水場を設けるのも湿度安定に効果的

季節ごとの温度対策も忘れずに

  • 冬場 → パネルヒーターや室内暖房で保温
  • 夏場 → エアコンや冷却ファンで温度を下げる
  • 梅雨や夏の多湿 → 湿度の上がりすぎにも注意(カビ・ニオイ対策も)

イエアメガエルのエサ

イエアメガエルの主な餌はコオロギやミルワームなどの昆虫類です。

成長段階によってイエアメガエルの餌の種類や大きさ、与える頻度が変わってくるため、ベビー期・成体期・シニア期での違いをしっかり理解しておく必要があります。

また、「どれくらいの量を」「どのタイミングで」与えればいいのかも、慣れないうちは判断が難しいところ。

食べ残しの管理や栄養バランスも飼育の質に直結するポイントなので、最初のうちは慎重すぎるくらいでもOKです。

イエアメガエルのフンの頻度や特徴は?

成体のイエアメガエルは餌を適切に与えていれば5日~10日に1度程度の頻度でフンをします。

成長期の場合、餌を食べる頻度が高いのでうんちの頻度はもう少し高く2~3日に1回程度です。

2週間以上フンをしない場合は便秘が疑われるので、温浴などで様子を見てみましょう。

健康なイエアメガエルの糞は一般的に固形で黒く、水分を含んでいますが、べたつかないのが特徴です。

糞の形や硬さは、食べている食事に大きく依存しています。

排泄後は速やかに糞を取り除くことが重要です。

糞を適切に処理することで、ケージ内を清潔に保ち、イエアメガエルの健康を守ることができます。

イエアメガエルの寿命

平均寿命はどれくらい?飼育下と野生で差がある?

イエアメガエルの寿命は、飼育下であれば5〜10年ほどが一般的です。
中には10年以上生きる個体もいますが、それには安定した飼育環境や健康管理が欠かせません。

一方、野生では気候変動や天敵の存在、餌の確保が難しいことから、寿命は2〜4年ほどと短めになる傾向があります。

飼育下であれば、外敵もおらず、温度や湿度も安定しているため、正しく世話をすればかなり長生きしてくれる種類です。

寿命を伸ばすためにできること

イエアメガエルの寿命を伸ばすには、いくつかの基本を押さえておくことが重要です。

  • 温度・湿度管理を徹底する(特に冬場の冷え込み対策)
  • 餌の与えすぎ/与えなさすぎに注意(肥満や栄養失調の原因に)
  • 水質の管理や掃除を怠らない(カビや細菌の繁殖を防ぐ)
  • 脱走・転落・ケージ事故を防ぐ(予防できる事故は“寿命カット”に直結)

また、急激な環境変化やストレスが寿命を縮める要因にもなるため、ケージのレイアウト変更や他の個体との混合飼育には慎重になった方が安心です。

イエアメガエルの飼育におけるリスク

イエアメガエルがかかりやすい病気

ガス溜まり

イエアメガエルのお腹がパンパンになる病気です。

ガス溜まりはイエアメガエル特有の病気ではなく、他のカエルも良く起きる症状です。

参考動画

参考動画は別の種であるツノガエルですがイエアメガエルも同じようにガス溜まりが起きることはあります。

主に人工フードが発酵することによるものが原因とされています。

ガス溜まりになった際は、一旦餌を与えるのをストップしてしばらく絶食させて様子を見てください

1週間程度なら絶食しても餓死することはないでしょうが、個体差はありますので心配ならカエルを診てくれる獣医に診てもらいましょう。


レッドレッグ

レッドレッグ症は、両生類、特にカエルに見られる感染症です。

この病気は主に細菌によって引き起こされ、イエアメガエルを含む多くのカエル種に影響を与えることがあります。

レッドレッグ症の主な症状は、腹部や足の下の皮膚が赤くなることです。

この病気は免疫力の低下や不適切な飼育環境が原因で発症することが多く、治療が遅れると致命的になることがあります。

適切な衛生管理と環境の改善が予防には重要です。

参考動画

皮膚病

イエアメガエルの皮膚病は主に細菌や真菌の感染によって引き起こされることが多いです。

水質の悪化やストレスが原因で発生することがあります。

感染したカエルは皮膚に白い斑点や潰瘍が現れることがあります。

治療には抗真菌薬や抗生物質が使用されることがありますが、早期発見と適切な環境管理が重要です。

参考動画

脱皮不全

湿度が低すぎたり、脱皮中にストレスがかかると古い皮膚が剥がれずに残ってしまうことがあります。放置すると皮膚呼吸が妨げられるため、命に関わることも。


食滞・拒食

低温やストレス、消化不良により餌を食べなくなることがあります。消化に負担がかかる餌を与え続けていたり、水分不足も原因に。


外傷・事故

ケージ内の段差で転落したり、狭い隙間に挟まって怪我をするケースも。意外と多いのが脱走→乾燥→衰弱というパターン。

予防と早期発見のポイント

  • 温度と湿度の管理を徹底する(カビ・脱皮不全予防に直結)
  • 餌の種類や量、頻度を見直す(食滞・肥満を防ぐ)
  • 水場・床材の衛生管理(毎日チェック、汚れたら即交換)
  • 日々の観察を怠らない(動きが鈍い、色が悪い=体調サイン)

また、普段との違いに気づく“飼い主の目”が最大の予防策とも言えます。

異変に気づいたら放置せず、爬虫類・両生類対応の動物病院に相談するのがベストです。

イエアメガエルは脱走する?

イエアメガエルは活発に動くことがあり、飼育環境によっては思わぬすき間から脱走してしまうことがあります。

特に夜行性であることから、飼い主の目が届きにくいタイミングで行動を始めるため、油断は禁物です。

ただし、脱走そのものよりも「脱走後に見つからない」「高所から落下してケガをする」といった二次的なリスクの方が深刻です。

フタの形状や設置場所、開閉時の注意点などを意識することで、脱走を未然に防ぐことができます。

イエアメガエルの脱走リスクのある環境や具体的な対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

複数飼育は可能?

イエアメガエルは穏やかそうに見えますが、サイズ差があると“仲間”ではなく“餌”として見なすことがあるため、イエアメガエルの共食いのリスクには十分注意が必要です。

「大丈夫でしょ?」と安易に多頭飼育を始めてしまうと、気づいたら片方が消えていた…なんて悲劇も実際に起こっています。

特にベビーと成体、成長スピードに差がある個体同士を一緒に飼うのは非常に危険です。

共食いの回避策や、安全にイエアメガエルの多頭飼育をするためのポイントは以下で詳しく解説しています。

イエアメガエルは臭い?

イエアメガエルは、基本的にそれほどニオイの強い生き物ではありません。

ただし、水が汚れていたり、フンや餌の残りが放置されていたりすると、飼育環境から嫌な臭いが発生することもあります。

「なんか臭うな…」と感じたときは、カエル自身というよりも、水質や掃除の頻度に原因があるケースがほとんどです。

実際に、どんな原因でニオイが出るのか?どう対処すれば良いのか?イエアメガエルの臭い対策については以下の記事で詳しく解説しているので是非ご参照ください。

イエアメガエルの豆知識

イエアメガエルのモルフ

ノーマル

ブルー

ブルーアイ

スノーフレーク

イエアメガエルは脱皮するの?

イエアメガエルも他のカエルと同様に脱皮をします。

カエルは成長するにつれて、古い皮膚が新しい皮膚に取って代わられる過程を経ます。

脱皮はカエルが健康を保つための自然なプロセスであり、この時期には皮膚が古くなり、それを剥がして新しい皮膚に更新することが必要です。

イエアメガエルの脱皮の頻度は年齢、健康状態によって異なりますが、一般的には数週間に一度から数ヶ月に一度の間隔で行われることが多いです。

しかしヘビの脱皮後の皮を目撃したことがある方は多いと思いますがカエルの脱皮後の皮は見たことがない方が多いのではないでしょうか。

実は、イエアメガエルは脱皮の際、自分の古い皮膚を食べることで栄養を回収します。

この行動は、失われた栄養素を取り戻すとともに、自然界では痕跡を残さないための一環ともされます。

参考動画

イエアメガエルの温浴の温度や入れ方は?

イエアメガエルに温浴は必須ではありませんが、脱皮不全のときや体が汚れているときなど、補助的なケアとして役立つことがあります。

ただし、「カエル=お風呂好き」というイメージは危険で、温度が高すぎると火傷やストレスの原因になるため注意が必要です。
温浴の際は、ぬるま湯(25℃前後)を使い、時間も5〜10分程度に抑えるのが基本です。

普段から行う必要はありませんが、いざというときの正しいやり方を知っておくと安心です。

イエアメガエルは冬眠させた方が良いの?

多くのカエルの種類は冬眠する生き物です。

しかし、イエアメガエルは、オーストラリアやパプアニューギニアなど暖かい地域を原産とするカエルで、本来は「冬眠」という行動はとらない種類です。

そのため、日本で飼育する際も、基本的には冬眠させる必要はありません。

ただし、冬の室温が低くなりすぎると、餌を食べなくなったり、じっと動かなくなったりと、“冬眠のような状態”になることがあります。

このような環境が長く続くと、免疫力の低下や消化不良につながり、命に関わるリスクも。

イエアメガエルの飼育は難しい?【まとめ】

イエアメガエルは樹上性のカエルとしてはとても丈夫で、物怖じしない飼いやすいカエルです。

一方、10センチ近くなることもある大きなカエルでもあります。

神経質で餌を食べなくて苦労する、ということはないので、ベビーサイズの個体にはどんどん食べさせ、大きく育てましょう。

ある程度の大きさになれば成長がゆっくりになるので、人工フードへの餌付けにチャレンジしつつ、じっくりと育てるようにするといいでしょう。

寿命もそれなりに長いので、いいペットフロッグになるはずです。

スポンサードリンク
スポンサードリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次