乾燥アカムシは、保存性が高く扱いやすいため、両生類や観賞魚の飼育でよく使われるエサです。
一方で「そのまま与えていいの?」「量や頻度は?」「生き餌や冷凍アカムシと何が違うの?」といった疑問を持つ飼育者も少なくありません。
実は、乾燥アカムシは与え方を間違えると、消化不良や栄養バランスの偏りにつながることがあります。
この記事では、初心者の方でも失敗しにくい乾燥アカムシの正しい与え方を中心に、下処理の有無、適量、与える頻度、注意点までをわかりやすく解説します。
乾燥アカムシとは?生・冷凍との違い

乾燥アカムシは、ユスリカの幼虫(アカムシ)を乾燥加工したエサです。
水分が抜けているため腐りにくく、常温保存ができる点が最大のメリットです。
一方で、生アカムシや冷凍アカムシと比べると、栄養価はやや落ちます。
特に水分と一部の栄養素が失われているため、乾燥アカムシは「主食」ではなく補助的なエサという位置づけになります。
生アカムシ
栄養価が高く食いつきも抜群。
ただし管理が難しく衛生面のリスクあり。
冷凍アカムシ
栄養と安全性のバランスが良く、主食にしやすい。

乾燥アカムシ
保存性・手軽さ重視。与え方を工夫すれば便利。
「手軽さ重視なら乾燥」「成長や体作り重視なら冷凍」という使い分けが基本です。
乾燥アカムシの基本的な与え方
乾燥アカムシはそのまま与えることも可能ですが、基本的には水で戻してから与える方が安全です。
乾燥したまま与えると、体内や口の中で水を吸って膨らみ、消化不良や詰まりの原因になることがあります。
水で戻す方法
・小さな容器に乾燥アカムシを入れる
・飼育水またはカルキ抜きした水を少量加える
・1〜3分ほど待って柔らかくなったら給餌
戻したあとは、ピンセットやスポイトで与えると食べ残しが出にくく、水も汚れにくくなります。
与える量と頻度の目安
乾燥アカムシは「量より食べきれるかどうか」が最重要です。
目安としては2〜3分以内に食べきれる量を1回分と考えると失敗しにくくなります。
頻度については、
・毎日の主食 → 不向き
・週に2〜3回の補助食 → 適切
成長期の個体や食いつきが悪い時の「刺激用エサ」として使うのがおすすめです。
幼体の場合は特に消化不良を起こしやすいため、量は少なめ・様子見が基本になります。
乾燥アカムシを与えるときの注意点

乾燥アカムシで起きやすいトラブルは以下の3点です。
まず、膨張による消化トラブル。
これは戻さずに与えた場合に起こりやすく、食後に元気がなくなる原因になります。
次に、水質悪化。
軽くて浮きやすいため、食べ残しが出ると一気に水が汚れます。
最後に、栄養の偏り。
乾燥アカムシだけを与え続けると、栄養不足になりやすいため、人工飼料や冷凍餌との併用が前提です。
乾燥アカムシはどんな生き物に向いている?

乾燥アカムシは、以下のような生き物に向いています。
- ウーパールーパー
冷凍餌に慣れるまでのつなぎや、食欲刺激用として有効。 - イモリ・サンショウウオ
少量を戻して与えれば問題なく食べる個体が多い。 - 小型のカエル類
直接食べる種類は限られるが、水中給餌なら反応することもある。
逆に、大型種の主食や完全な単食には向いていません。
よくある質問(FAQ)

