モリアオガエルの鳴き声はどんな音?時期や聞ける場所も紹介

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「モリアオガエルの鳴き声って、どんな音なの?」「いつ、どこへ行けば聞けるのかな」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

森に囲まれた水辺で聞こえるモリアオガエルの声は、「コロロロ」「カララ」のような、転がるように響く音として表現されます。

ただし、鳴く時期や場所には特徴があり、似た声のカエルもいるため、声だけで見分けようとしないことが大切です。

この記事では、モリアオガエルの鳴き声の特徴から聞こえやすい季節・環境、観察するときのポイントまで、やさしく紹介します。

鳴き声と白い泡状の卵塊を手がかりに、自然を乱さずモリアオガエルを探すヒントを見つけてみてください。

この記事でわかること

  • モリアオガエルの鳴き声の音の特徴
  • 鳴き声が聞こえやすい時期と時間帯の目安
  • 山地の池や沼など、声を探しやすい場所の特徴
  • シュレーゲルアオガエルとの見分け方と観察時の注意点
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目次

モリアオガエルの鳴き声は「コロロロ」「カララ」と響く音

モリアオガエルの鳴き声は、一般に「コロロロ」「カララ」「クルルル」のように表現される、少し転がるような響きのある音です。

一声ずつがはっきり聞こえることもあれば、複数の声が重なってにぎやかな合唱のように聞こえることもあります。

文字だけでは想像しにくい鳴き声ですが、高めすぎない音が「コロコロ」「カラカラ」と続くイメージを持つと、見つけたときに気づきやすくなります。

モリアオガエルの声には、鳥のさえずりのような澄んだ印象よりも、どこか丸みのある独特な響きがあります。

静かな自然の音のなかでは、一匹の声が遠くまで通るように感じられる場合もあります。

一方で、近くで複数の個体が鳴いていると、短い音が重なり合い、細かなリズムを刻んでいるように聞こえるでしょう。

よく使われる表現受ける印象
コロロロ丸みのある音が、なめらかに続くような聞こえ方です。
カララやや軽く、乾いた響きを感じる人もいる表現です。
クルルル短い音が転がるように連なる印象を表しています。

鳴き声の表現は聞く人や鳴き方によって異なる

モリアオガエルの鳴き声を文字にするとき、表現がひとつに決まらないのは珍しいことではありません。

カエルの声は、聞く距離や周囲の反響、鳴いている個体の数によって印象が変わるためです。

たとえば、少し離れた場所から聞くと「コロロロ」と連続した音に感じても、近くでは「カラッ、カラッ」と区切れたように聞こえることがあります。

鳴き始めや鳴き終わりは短く聞こえやすく、声が続く場面では「クルルル」のように流れる印象になることもあります。

また、葉や枝、水面などに音が反射すると、実際よりも響きが増したように感じられる場合があります。

そのため、「コロロロではなかったからモリアオガエルではない」とすぐに判断するより、いくつかの表現に当てはまるかをゆっくり確かめることが大切です。

  • 「コロロロ」と聞こえた場合は、丸い音が連続する感じに注目します。

  • 「カララ」と聞こえた場合は、少し軽く弾むような響きかを確かめます。

  • 声が重なっている場合は、一声だけを追わず、全体の音色やリズムを聞いてみます。


鳴き声を覚えるときは、文字の表現を完全に再現しようとしなくて大丈夫です。

「高すぎない声が、ころころと続く」というように、自分なりの印象と結び付けて覚えると親しみやすいでしょう。

実際の鳴き声は動画や音声でも確認できる

モリアオガエルの声を知るには、実際の動画や音声を聞いてみる方法がいちばんわかりやすいです。

文字で見る「コロロロ」や「カララ」が、どのくらいの速さで、どのような高さに聞こえるのかを具体的につかめます。

動画を探す際は、自然観察を行う団体、博物館、動物園、自治体などが公開している資料を参考にすると安心です。

映像がなくても、録音された音声だけで鳴き方の雰囲気を十分に確認できます。

ただし、公開されている音源には風の音や水音、ほかの生きものの声が入っていることもあるため、一度だけでなく複数の音源を聞き比べるのがおすすめです。

  1. まずは短い動画や音声を最後まで聞き、声全体の印象をつかみます。

  2. 次に「コロロロ」「カララ」と聞こえる部分を意識して、繰り返し再生します。

  3. 最後に別の音源も聞き、似ている響きやリズムを探します。


音源を聞くときは、イヤホンだけでなく、端末の音量を控えめにして聞く方法も便利です。

イヤホンでは細かな音を捉えやすく、端末のスピーカーでは周囲に響くときの全体的な印象をつかみやすくなります。

「文字の鳴き声」と「実際の響き」をセットで覚えることで、モリアオガエルの声をより自然に聞き分けやすくなります。

鳴き声は主に雄が雌を呼ぶために発する

モリアオガエルの鳴き声は、主に雄が雌に自分の存在を伝え、相手を呼ぶための声です。

観察中に聞こえる声の多くは雄によるもので、繁殖に向けた行動の一部として発せられています。

つまり、声が聞こえたときは、近くでモリアオガエルたちが集まり、相手を探している可能性を考えられるでしょう。

カエルの雄にとって鳴くことは、雌に見つけてもらうための大切な合図です。

姿が葉や枝の陰に隠れていても、声を出すことで離れた場所にいる雌へ存在を知らせやすくなります。

声の大きさや鳴く回数には個体差があるため、よく鳴く雄もいれば、少し間を空けながら鳴く雄もいます。

鳴き声だけで一匹ごとの状態を正確に判断することは難しいものの、雄同士がそれぞれに声を出している場面は、モリアオガエルらしい繁殖行動のひとつといえます。

繁殖期には複数の雄が鳴き交わすこともある

繁殖期には、一匹の雄だけではなく、複数の雄が同じ場所で鳴き交わすことがあります。

一方が鳴いたあとに別の雄が続けたり、いくつもの声が重なったりすると、周囲はにぎやかな印象になります。

これは、複数の雄がそれぞれ雌に向けて存在を伝えようとしているためです。

人の会話のように順番を決めてやり取りしているわけではありませんが、ほかの雄の声が聞こえる環境では、自分も鳴く場面が見られます。

聞こえ方考えられる様子
一方向から声が続く一匹、または近い位置にいる少数の雄が鳴いている可能性があります。
少し離れた複数の方向から聞こえる複数の雄がそれぞれ声を出している可能性があります。
声が重なって聞こえる雄が集まる場面で、鳴くタイミングが重なっていることがあります。

ただし、声の数と個体数が必ず同じになるとは限りません。

同じ個体が続けて鳴くこともあれば、葉の茂り方や風向きによって、実際より多く聞こえたり少なく聞こえたりすることもあります。

そのため、「何匹いるか」を声だけで決めつけず、複数の方向から声がするかどうかを目安にするとよいでしょう。

雌は基本的に大きな求愛の声を出さない

雌は、雄のように雌を呼ぶための大きな求愛の声を基本的に出しません。

そのため、耳に届くはっきりした鳴き声は、雄によるものと考えられることが多いです。

雌は雄の声を手がかりのひとつにしながら相手を選び、近づいていくと考えられています。

ここでいう「鳴かない」は、雌がまったく音を出さないという意味ではありません。

驚いたときや体に触れられたときなど、状況によっては小さな声を出す例も知られています。

ただし、そのような声は雄の求愛の鳴き声とは役割が異なります。

  • よく響く鳴き声を聞いた場合は、まず雄の存在を考える。
  • 雌は目立つ声よりも、雄の声に近づく行動で関わることが多い。
  • 声が聞こえないからといって、雌がいないとは限らない。

雌は雄より体が大きめに見える傾向がありますが、体の大きさだけで性別を判断するのは難しい場合もあります。

無理に近づいて確かめようとせず、鳴いている個体は雄の可能性が高いという基本を押さえて、そっと観察するのがおすすめです。

鳴く時期は梅雨を中心とした4~7月ごろ

モリアオガエルの鳴き声は、梅雨の時期を中心にした4~7月ごろに聞けることが多いです。

とくに雨が続く時期の夕方から夜は声が聞こえやすく、地域や標高によって鳴き始めるタイミングは前後します。

「4月になれば必ず聞ける」「7月を過ぎたら聞けない」と一律にはいえないため、その年の気温や雨の様子も見ながら出かけるとよいでしょう。

地域や標高によって鳴き始める時期が変わる

モリアオガエルが鳴き始める時期は、春の暖かさが訪れる早さによって変わります。

比較的暖かい地域や標高の低い場所では春の終わりごろから声が聞こえ始めることがあり、涼しい山あいや標高の高い場所では初夏以降になる傾向があります。

同じ都道府県内でも、平地と山地では季節の進み方に差があるため、鳴き声が聞ける時期もずれることがあります。

環境の傾向鳴き始めの目安
暖かい地域・標高が低めの場所4~5月ごろから聞かれることがある
山地・標高が高めの場所5~6月ごろ以降に聞かれやすい
気温が低い年・春の訪れが遅い年全体的に時期が後ろへずれることがある

この表はあくまで季節を考えるための目安であり、実際の状況は場所ごとに異なります。

観察施設や自治体、自然公園などが発信している季節の情報があれば、直前の目撃・観察情報を確認しておくと予定を立てやすくなります。

一度聞けなかった場合も、まだ時期が早い、あるいはその日の条件が合わなかった可能性があります。

夕方から夜にかけて鳴き声を聞きやすい

鳴き声を探すなら、日が傾く夕方から夜にかけての時間帯が向いています。

昼間にまったく聞こえないとは限りませんが、周囲が静かになるにつれて声に気づきやすくなります。

日没の前後から声がし始め、暗くなった後に複数の声が重なって聞こえることもあります。

ただし、夜ならいつでも同じように聞こえるわけではありません。

気温の低下、強い風、急な冷え込みなどによっては、声が少なく感じられる場合もあります。

  • 日没の少し前に到着して、周囲が静かになる変化を聞く
  • 懐中電灯を使う場合は足元を必要な範囲だけ照らす
  • 声が聞こえたら、すぐに近づかず少し離れた場所で耳を澄ます

夕方から夜の自然観察では足元が見えにくくなるため、歩きやすい靴や明かりの準備も大切です。

私有地や立入制限のある場所には入らず、公開されている観察地の案内に従いましょう。

雨の日や湿度の高い日は活動が盛んになりやすい

梅雨らしい雨の日や、雨上がりで空気が湿っている日は、モリアオガエルの鳴き声を期待しやすい条件のひとつです。

乾燥した日が続くよりも、湿度が高く気温が極端に下がっていない日のほうが、声を確認できることがあります。

小雨が降る夕方や、日中に雨が降った後の穏やかな夜は、耳を澄ますタイミングとして考えやすいでしょう。

一方で、激しい雨や雷、強風を伴う荒れた天気の日は、観察そのものに向かないことがあります。

鳴き声を聞くことを優先せず、天候が不安定な日は安全を最優先にすることが大切です。

雨の後は足元がぬかるみやすく、暗い時間帯は水辺の状態も分かりにくくなります。

無理のない範囲で、雨が弱まった後や湿度の残る穏やかな時間を選ぶと、季節らしい鳴き声に出会えるかもしれません。

鳴き声は山地の森林に囲まれた池や沼で聞きやすい

モリアオガエルの鳴き声を探すなら、山地の森林に囲まれた池や沼、その周辺の水辺に目を向けると見つけやすくなります。

開けた場所よりも、樹木や低木が水辺まで続く、しっとりとした環境が残された場所が候補です。

ただし、同じように見える池でも生息しているとは限らないため、地域の記録や現地の案内を確認して探すのがおすすめです。

繁殖期には水辺の木の上や茂みから声が聞こえる

モリアオガエルは地面や水面の近くばかりにいるとは限らず、水辺に張り出した木の枝や、岸辺の茂みの中にいることがあります。

そのため、声が聞こえても水面だけを見続けるのではなく、池や沼を囲む木々の中から響いていないか耳を澄ませるのがポイントです。

森に囲まれた水辺では音が反響しやすく、実際の位置よりも近く、あるいは違う方向から聞こえるように感じる場合もあります。

声のする方向をすぐに決めつけず、少し立ち止まって周囲の樹木や草むらを含めて確認すると、鳴いている場所の見当をつけやすいでしょう。

  • 池や沼の周囲に落葉樹や低木が多く残っている場所。

  • 水辺から森林へ自然につながる、日陰のある環境。

  • 岸がコンクリートで固められすぎておらず、植物が育っている場所。

  • 山あいにあり、周囲の車の音や人通りが比較的少ない場所。


とくに、池のすぐ脇に枝葉が広がっている場所は、声の出どころを探す際に注目したい環境です。

一方で、水のある場所ならどこでも見られるわけではなく、都市部の公園池や明るく開けた人工的な水辺では、同じようには探せないこともあります。

「森林」と「水辺」が近接しているかを、場所選びの目安にしてみてください。

生息地として知られる自然公園や観察施設でも探せる

モリアオガエルの生息地として案内されている自然公園、湿地保全地、地域の自然観察施設などは、鳴き声を探す候補になります。

公開されている観察地では、案内板や自然解説の展示に、生息する両生類や池の特徴が紹介されていることがあります。

ただし、生息情報がある場所でも、その日の状況によって声を確認できるとは限らないため、「見られたらうれしい」くらいの気持ちで訪れると自然観察を楽しみやすいです。

確認先探すときに役立つ情報
自治体や自然公園の公式案内公開されている池・湿地の場所、利用時間、散策路の情報。
ビジターセンターや案内所周辺の自然環境、生きものの記録、観察に適した散策コース。
地域の博物館・自然館地域における分布や、身近な両生類に関する展示・資料。
自然観察会の案内専門家の解説を聞きながら自然環境を知る機会。

地域によっては、モリアオガエルの保全を目的に、場所の詳細を広く案内していない場合もあります。

そのようなときは無理に場所を絞り込もうとせず、公開されている範囲の情報をもとに、森林と水辺が残る自然豊かなエリアを歩いてみるのがよいでしょう。

自然公園や観察施設は、声を探すだけでなく、モリアオガエルが暮らしやすい環境そのものを知る場所としても楽しめます。

鳴き声と白い泡状の卵塊を手がかりに見つけられる

モリアオガエルを探すときは、聞こえてくる声の方向と、水辺の上にある白い泡状の卵塊を手がかりにすると見つけやすくなります。

ただし、姿を見つけても近づきすぎず、離れた場所から静かに観察することが大切です。

声と卵塊は、モリアオガエルが利用している場所を知るヒントになりますが、必ず同じ場所で個体が見られるとは限りません。

声の方向を静かに確かめて木の枝や葉を探す

鳴き声が聞こえたら、すぐに声のする場所へ近づくのではなく、まずは立ち止まってどのあたりの木から響いているかを確かめてみましょう。

モリアオガエルは地面や水面ではなく、池の周囲にある木の枝、葉の陰、つる植物の間などにいることがあります。

体の色が葉や周囲の緑になじみやすいため、声がしていてもすぐに姿を見つけられるとは限りません。

声の方向が分かったら、枝先だけを見るのではなく、目線の高さから少し上までをゆっくり見渡すのがポイントです。

葉がわずかに揺れていたり、枝の上に丸みのある緑色の姿が見えたりするときは、双眼鏡などを使って距離を保ったまま確認すると観察しやすくなります。

  • 声が聞こえたら、立ち止まって方向を確認する。

  • 木の根元から枝先へと、視線をゆっくり移す。

  • 葉を手でかき分けず、見える範囲から探す。

  • 見つけた後も大きな声を出さず、観察は短時間にとどめる。


とくに複数の声が重なって聞こえる場合は、音の反響で距離感がつかみにくくなることがあります。

そのようなときは一方向だけを追い続けるより、池の周囲を少し離れた位置から見渡し、声がよく聞こえる場所を探すほうが落ち着いて観察できます。

声を頼りに探すときほど、葉や枝に触れないことがモリアオガエルや周囲の生きものへのやさしさにつながります。

池の上に張り出した枝に作られる卵塊が目印になる

モリアオガエルのもう一つの分かりやすい手がかりが、池や水たまりの上に張り出した枝などに見られる白い泡状の卵塊です。

卵塊はこんもりとした泡のかたまりに見え、周囲の緑の中でも比較的目に入りやすいことがあります。

水面の真上だけでなく、水辺に近い枝や草木に作られている場合もあるため、池を眺める際には水面とその上の植生を一緒に確認してみてください。

卵塊が見つかる場所は、モリアオガエルが繁殖に利用する環境の一部と考えられます。

そのため、卵塊を見つけた場合は周囲の枝や葉を探るよりも、まずは少し離れた位置から景色全体を観察するのがおすすめです。

見る場所確認したいポイント
池の水面の上枝先や葉の間に白い泡状のかたまりがないかを見る。
水辺の低木や草木水に近い位置に張り出した枝がないか確かめる。
卵塊の周辺枝を揺らさず、離れた場所からカエルの姿や気配を探す。

白い卵塊は自然の中で目立つ存在ですが、触れたり、棒で位置を確かめたりする必要はありません。

泡の表面や枝の状態はデリケートなため、手を伸ばさずに観察することを心がけましょう。

写真を撮る場合も、枝に近づいて角度を変えようとせず、散策路など安全な場所から記録するのが安心です。

暗い時間帯の観察では足元と周囲の安全を優先する

モリアオガエルの気配を探していると、水辺や木の上に意識が向き、足元への注意が薄れやすくなります。

暗い時間帯に観察する場合は、カエルを見つけることよりも自分と同行者の安全を優先してください。

池の縁はぬかるみやすく、落ち葉の下に段差や根が隠れていることもあります。

水際ぎりぎりまで近づかず、整備された道や見通しのよい場所から観察するだけでも、声や卵塊を楽しめることがあります。

  • 歩きやすい靴を選び、濡れた地面や急な斜面には入らない。

  • 足元を照らす明かりは必要な範囲にとどめ、木の上や水辺へ長く向け続けない。

  • ひとりで奥まった場所へ入らず、利用時間や立ち入りに関する案内を確認する。

  • 雨の後や足場が不安定な日は、無理をせず日中の観察に切り替える。


暗がりでは、強い光を急に向けるとカエルだけでなく、ほかの夜行性の生きものにも負担になることがあります。

明かりを使う場合は足元の安全確認を中心にし、観察対象へは必要以上に照らし続けない配慮が大切です。

声、木の枝、白い卵塊という手がかりをゆっくりたどれば、姿が見つからない日でも、モリアオガエルが暮らす環境を身近に感じられるでしょう。

シュレーゲルアオガエルとは声だけでなく姿や卵塊でも見分ける

モリアオガエルとシュレーゲルアオガエルは、声が似て聞こえる場面もあるため、鳴き声だけで種類を決めず、姿と卵塊を合わせて確認するのがわかりやすい方法です。

とくに、目の色合い、体の大きさ、卵塊が作られる場所に注目すると、見分けるための手がかりが増えます。

どちらも身近な水辺の環境で見かけることがありますが、暮らし方には違いがあります。

鳴き声だけでは判別しにくい場合がある

モリアオガエルとシュレーゲルアオガエルは、どちらも繁殖期に雄がよく鳴くため、遠くから声だけを聞いていると区別が難しいことがあります。

声の聞こえ方は、個体ごとの違いに加え、風の強さ、雨音、水音、周囲で鳴くほかのカエルの声にも左右されます。

池の対岸や木立の奥から聞こえる場合は、音が反響して本来の調子をつかみにくくなることもあります。

「聞き慣れた声に似ている」と感じても、それだけで判断しないことが大切です。

声を聞いたら、鳴いている方向にある枝や水辺を離れた場所から見渡し、姿や周辺の様子も確認してみましょう。

ただし、鳴いている個体を探すために草むらや水際へ踏み入る必要はありません。

見えないときは無理に種類を決めず、「アオガエルの仲間の声が聞こえた」と記録しておくのも、自然観察を楽しむ方法のひとつです。

目の虹彩や体の大きさなど外見の特徴を見比べる

姿を見られた場合は、体色だけではなく、目の虹彩と全体の大きさを見比べると判断しやすくなります。

モリアオガエルはシュレーゲルアオガエルよりも大きく見えることが多く、成体では体つきにしっかりした印象があります。

一方、シュレーゲルアオガエルは比較的小柄で、すっきりした印象に見える傾向があります。

目の虹彩は、モリアオガエルでは赤みや褐色みを帯びて見え、シュレーゲルアオガエルでは金色がかった色合いに見えることが、代表的な見分け方として知られています。

目の色と体の大きさを一緒に見ると、片方の特徴だけを見るよりも判断しやすくなります。

見分けるポイントモリアオガエルシュレーゲルアオガエル
体の印象比較的大きく、しっかりして見えやすい比較的小柄で、すっきりして見えやすい
虹彩の見え方赤みや褐色みを感じることがある金色がかった色合いに見えることがある
観察時の注意光の当たり方や距離で色の印象は変わるため、複数の特徴を確認する

なお、体色は個体差や周囲の明るさによって見え方が変わるため、鮮やかな緑色かどうかだけで比べるのは向いていません。

幼体や遠くにいる個体は大きさをつかみにくいので、近くの葉や枝との比率を参考にするとよいでしょう。

写真で確認する場合も、強い光を当てて目の色を確かめようとせず、自然な明るさで写った範囲を手がかりにするのがおすすめです。

卵塊が作られる場所の違いも判断材料になる

卵塊を見つけたときは、白い泡の形だけでなく、どこに作られているかに注目すると見分ける手がかりになります。

モリアオガエルは、池や沼などの水面の上に張り出した枝、草、岸辺の植物などに、白い泡状の卵塊を作ることでよく知られています。

卵塊の下に水面がある環境なら、モリアオガエルの可能性を考える材料になります。

シュレーゲルアオガエルは、水田や湿地の周辺にあるやわらかい土の中などに、泡状の産卵場所を作る傾向があります。

そのため、シュレーゲルアオガエルの卵塊は地表から見つけにくく、モリアオガエルのように枝先で目立つ白い塊として観察できない場合があります。

  • 水面の上にある枝や植物に白い泡状の卵塊があるかを見る。
  • 卵塊の近くが池や沼なのか、水田の畦や湿った土なのかを確認する。
  • 卵塊には触れず、形や位置を離れた場所から観察する。
  • 姿、目の色、大きさなどの情報も合わせて考える。

卵塊が見つからないからといって、どちらの種類でもないとは限りません。

産卵の時期や場所は地域の環境によって異なり、すでに卵塊が流れ落ちた後ということもあります。

声、姿、卵塊の場所という複数の手がかりをゆっくり見比べることで、モリアオガエルらしさをより丁寧に感じ取れるでしょう。

モリアオガエルの観察は生息環境を乱さず静かに楽しむ

モリアオガエルを観察するときは、触らない・追いかけない・大きな音を出さないことが大切です。

少し離れた場所から静かに見守れば、カエルや周辺の生きものへの負担を抑えながら、自然の中で過ごす様子を楽しめます。

観察場所によっては保護や安全のための決まりが設けられているため、現地の案内を優先する意識も持って出かけましょう。

個体や卵塊には触れず離れた場所から観察する

モリアオガエルの体や卵塊を見つけても、手で触れたり、枝を揺らしたりするのは控えましょう。

カエルは周囲の変化に敏感で、近づきすぎることが隠れ場所から移動するきっかけになる場合があります。

また、卵塊は水分量や周辺の環境によって状態が変わりやすいため、観察者が手を加えないことが大切です。

見つけても、そのままの状態で残すことが、次に訪れる人も自然な姿を観察することにつながります。

  • カエルとの距離を保ち、望遠機能などを使って観察する

  • 枝や草をかき分けず、見える範囲で楽しむ

  • 卵塊を指で押したり、向きを変えたりしない

  • 観察後は足元を確認し、植物や水辺を踏み荒らさないように戻る


子どもと一緒に観察する場合は、「見つけたらそっと見る」という約束を先に伝えておくと安心です。

網や容器を使った捕獲はせず、その場で見られる時間を大切にすると、落ち着いて観察しやすくなります。

地域の保護ルールや立ち入り制限を事前に確認する

モリアオガエルが見られる池や森林の周辺には、私有地、保護区域、立ち入りを控えるよう案内されている場所があります。

出かける前に、自治体、公園管理者、自然観察施設などが公開している情報を確認しておくとよいでしょう。

現地では看板やロープ、柵の表示を確認し、観察に適した場所として案内されている範囲から外れないようにします。

確認したいこと観察時のポイント
立ち入りの可否遊歩道や見学場所として示された場所を利用する
駐車場所路上駐車を避け、指定の駐車場があれば利用する
観察できる時間早朝や夜間の利用に関する案内がないか確認する
採取に関する決まり生きものや植物を持ち帰らず、現地のルールに従う

地域によっては、繁殖期に水辺へ近づかないよう呼びかけていることもあります。

その場合は無理に観察しようとせず、案内板の説明を読んだり、自然観察会などの機会を利用したりする方法がおすすめです。

観察できない場所を尊重することも、自然を楽しむための大切な行動です。

鳴き声の録音や撮影では強い光や大きな音を避ける

鳴き声を録音したいときは、機器を近づけすぎず、静かな場所で短時間に行うと周囲への影響を抑えやすくなります。

録音のために音を流したり、手をたたいたりして反応を確かめるような行為は避けましょう。

撮影では、夜間に強いライトを長時間当て続けないことが大切です。

明るさが必要な場合でも、足元の安全を確認できる程度の控えめな光にとどめ、カエルや卵塊へ直接向けないようにします。

  • フラッシュ撮影は使わない

  • ライトを同じ場所へ長く当て続けない

  • 録音中は会話や機器の操作音をできるだけ小さくする

  • 同行者がいる場合は、観察中の声量や移動を控えめにする


撮影や録音に夢中になると、足元の植物を踏んだり、水辺へ近づきすぎたりしやすくなります。

安全な場所に立ち、撮れないときは無理をしないくらいの気持ちで楽しむとよいでしょう。

静かに観察した記録は、その場所の自然を守りながらモリアオガエルの魅力を感じる、やさしい思い出になります。

まとめ

この記事のポイントをまとめます。

  • モリアオガエルの鳴き声は「コロロロ」「カララ」などと表現される響きのある音です。
  • 鳴き声の多くは、雄が雌を呼ぶために発するものです。
  • 鳴き声は梅雨を中心とした4~7月ごろに聞けることがあります。
  • 山地の森林に囲まれた池や沼、水辺の木や茂みが観察場所の目安になります。
  • 声の方向や、水辺の上にある白い泡状の卵塊が探すヒントになります。
  • シュレーゲルアオガエルとは、鳴き声だけでなく姿や卵塊の場所も合わせて見分けます。
  • 観察するときは触らず、追いかけず、静かに見守ることが大切です。

モリアオガエルの声を聞いてみたいときは、雨の多い時期の夕方から夜にかけて、森林に近い水辺へ目を向けてみてください。

鳴き声が聞こえたら、すぐに近づくのではなく、少し離れた場所で耳を澄ませると、葉や枝の間にいる姿を見つけられることがあります。

白い泡状の卵塊を見つけても手を触れず、その場の案内やルールを守って観察することが安心です。

季節の水辺に響く小さな声を手がかりに、自然の中で暮らすモリアオガエルをやさしく探してみてください。

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