ヒキガエルの餌は何が正解?年齢別の与え方とおすすめフードを徹底解説!

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ヒキガエルの飼育で最も重要なポイントのひとつが「餌選び」です。

野生では昆虫を中心にさまざまな小動物を食べているヒキガエルですが、飼育下では安定して手に入る餌を用意する必要があります。

本記事では、ヒキガエルが食べる餌の頻度や種類、年齢に応じた餌のサイズや与え方、さらにおすすめの人工飼料や入手方法まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

ヒキガエルの健康を保ち、長生きさせるための「餌の基本」をしっかり押さえていきましょう。

ヒキガエルの飼育全般に関する詳細は以下の記事を是非参考にしてください。

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目次

ヒキガエルの餌の種類は何がおすすめ?

野生下での食性とは

ヒキガエルは本来、夜行性の肉食動物で、野生下では昆虫を中心にさまざまな小動物を食べています。

主な獲物には、コオロギ・バッタ・ミミズ・クモ・ナメクジなどがあり、大型個体ではカナヘビや小型のカエル、ネズミの赤ちゃんなども捕食対象になります。

視覚で動くものを捉え、ピョンと近づいて大きな口で丸呑みするのが特徴です。

そのため、動かないものにはあまり反応せず、動きのある餌を好む傾向があります。

野生では非常に幅広い餌を食べるため、飼育下でも「バリエーション豊かな餌」が健康維持のカギとなります。

 

飼育下で与えられる餌

飼育下では、入手のしやすさや与えやすさ、安全性を考慮して、以下のような餌がよく利用されます。

  • コオロギ
  • ミルワーム
  • ミミズ
  • デュビア(アルゼンチンフォレストローチ)
  • シルクワーム(カイコの幼虫)
  • ハニーワーム
  • 人工飼料(練り餌・固形ペレットなど)
  • 冷凍昆虫(コオロギ・ミルワームなど)
  • 乾燥昆虫(乾燥ミルワーム・フタホシコオロギなど)
  • 野外で採集した昆虫(バッタ・クモ・ダンゴムシなど)

この中でも特に人気なのは「コオロギ」と「ミルワーム」で、サイズの調整がしやすく入手も簡単です。

ただし、それぞれにメリット・デメリットがあるため、次章では年齢別に最適な餌の選び方を解説していきます。

ヒキガエルの餌の頻度と選び方(年齢・成長に応じた)

ヒキガエルは成長段階によって食べられる餌の種類や大きさが変わり、それに応じて餌の頻度や量も調整する必要があります。

ここではオタマジャクシ期からシニアまで、それぞれに適した餌と与え方を解説します。

オタマジャクシ期〜変態直後のベビー

水中で生活するオタマジャクシの時期は、主に藻類や微生物を食べる雑食性です。

飼育下では沈下性の熱帯魚用フードや金魚の餌をすり潰して与えるのが一般的です。

陸に上がったばかりのベビー個体は体が非常に小さく、餌も極小サイズでなければ食べられません。

ピンヘッドコオロギ、ショウジョウバエ、極小サイズのミミズなどが適しています。

この時期、ヒキガエルの餌の頻度は毎日1〜2回、少量をこまめに与えるのが基本です。

食べ残しによる水質悪化やカビにも注意しましょう。

 

若齢個体(ヤング)

体長が3〜5cm程度に育つと、少し大きめの餌も食べられるようになります。

フタホシコオロギの2〜3齢幼虫、ミルワームの小サイズ、刻んだミミズなどがおすすめです。

ヒキガエルの餌の頻度は1日おき〜2日に1回のペースで十分です。

まだ内臓が未発達なため、消化しやすい餌を選び、腹八分目を意識しましょう。

殻の硬い昆虫や脂肪分の多い餌は控えめにすると安心です。

 

成体(アダルト)

成体になれば口のサイズも大きくなり、多くの餌に対応できるようになります。

コオロギ成虫、ミルワーム、デュビア、ミミズ、冷凍昆虫、乾燥餌など、選択肢は広がります。

この時期のヒキガエルの餌の頻度からは週に2〜3回の給餌でOK。

満腹中枢が弱いため、毎日与えると簡単に肥満になってしまいます。

偏食を避けるためにも、餌の種類をローテーションする工夫が大切です。

 

シニア(高齢個体)

高齢になると代謝が落ち、食欲が低下することもあります。

あまり動かず餌を追わなくなる個体には、口元にピンセットで餌を近づけて刺激を与える方法が効果的です。

シニア期のヒキガエルの餌の頻度は、柔らかい人工飼料やミミズなど、消化が良く栄養価の高い餌を週1〜2回程度、様子を見ながら与えましょう。

無理に食べさせず、個体の体調を第一に考えた対応が重要です。

飼育下での餌の与え方

人工飼料の与え方

ヒキガエルは基本的に「動くもの」にしか興味を示さないため、人工飼料(ペレットや練り餌)への反応はあまり良くありません。

しかし、与え方を工夫することで慣れさせることは可能です。

まずは、生餌と併用する「ミックス給餌」から始めましょう。

例えば、練り餌の表面にコオロギを軽く触れさせて匂いをつけたり、練り餌に動きをつけるようピンセットでチョンチョン動かすことで、興味を引くことができます。

特におすすめなのは練り餌タイプの人工飼料で、口元に近づけてタイミングよく食べさせることで、徐々に“食べ物”と認識してくれるようになります。

完全に慣れるまでには時間がかかることもありますが、消化の良さや栄養バランスの面では非常に優秀な選択肢です。

外出時の代替餌としても便利なので、少しずつ慣らしておくと安心です。

コオロギの与え方

ヒキガエルの飼育で最もポピュラーな餌が「コオロギ」です。

動きが活発で食いつきも良く、栄養バランスも優れているため、主食として利用されることが多いです。

与える際は、個体のサイズに合わせてコオロギの齢(サイズ)を選ぶことが重要です。

変態直後のベビーには「ピンヘッド」または「1齢」、ヤングには「2〜3齢」、成体には「成虫」がおすすめです。

コオロギはジャンプ力があるため、飼育ケースの中で跳ね回るとストレスの原因にもなります。

そのため、ピンセットでつまんで口元に近づけたり、タッパーなどの狭い容器内での給餌が効果的です。

また、与える前には**「ガットローディング(栄養補填)」や「カルシウムパウダーのまぶし」**を行うと、栄養価をさらに高められます。

特に成長期の若齢個体や繁殖を控えたメスにはカルシウムが不可欠です。

コオロギを主食にする場合は、単調な食生活にならないように、他の餌とのローテーションも忘れずに取り入れましょう。

ミルワームの与え方

ミルワームは入手しやすく保存も簡単なため、多くの飼育者に利用されている定番の餌です。

うねうねと動くためヒキガエルの食欲を刺激しやすく、ピンセット給餌にも適しています。

ただし、ミルワームは外皮が硬く、脂肪分が多いため消化にやや負担がかかるという注意点もあります。

特にベビーや高齢個体には向いておらず、成体向けの補助餌として使うのが基本です。

ヒキガエルに餌を与える頻度は週に1〜2回程度にとどめ、主食にはせず、コオロギやミミズなどと併用しましょう。

なお、ピンセットでつまんで口元に差し出すと高確率でパクリと食いついてくれます。

活きた状態で与えるのが基本ですが、動きが苦手な個体には頭部を軽く潰して弱らせてから与えると、捕食しやすくなります。

栄養強化のためにカルシウムやビタミンパウダーをまぶすとさらに効果的です。

ミミズの与え方

ミミズはヒキガエルにとって非常に優秀な餌のひとつです。

柔らかくて消化しやすく、水分やタンパク質が豊富なため、成長期〜老齢個体まで幅広く利用できます。

特にベビー〜ヤング期の個体には、小さく刻んだミミズが最適。

成体には、サイズに応じてそのまま一本丸ごと与えることもできます。

地中から出したばかりのミミズは土がついている場合があるため、必ず軽く洗ってから与えるようにしましょう。

ピンセットで頭部を軽くつまみ、ゆらゆら動かしながら口元に近づけると、高確率で反応してくれます。

また、動きが少ないミミズは気づかれにくいこともあるため、餌を揺らす・動かす工夫が重要です。

注意点として、釣具店のミミズは薬品が付着していることがあるため、できれば無農薬の飼育ミミズ(シマミミズやドバミミズなど)を使用すると安心です。

自宅での養殖も可能なので、長期的に利用したい場合は検討してみても良いでしょう。

デュビアの与え方

デュビア(アルゼンチンフォレストローチ)は、ヒキガエルにとって栄養価が高く扱いやすい優良な餌昆虫でゴキブリの仲間です。

コオロギに比べて動きが緩やかで跳ねることもなく、脱走リスクが低いため、室内飼育でも使いやすいのが特徴です。

与えるときは、個体の大きさに合わせてS〜Mサイズの若齢デュビアを選ぶと良いでしょう。

成体にはMサイズ程度のものをそのまま、ベビーやヤングには小さめの個体を使いましょう。

デュビアは動きが控えめなため、置き餌にしても気づかれないことがあります。

そのため、ピンセットで動かしながら口元に近づけて与えるのが効果的です。

また、甲殻がやや硬めなので、消化が不安な個体には頭部を潰して与える・切り分けて与えるといった工夫も有効です。

デュビアは脂肪も多いため、週1〜2回程度の補助的な扱いとし、他の餌とバランスよく組み合わせましょう。
ガットローディングやカルシウムパウダーの添加も忘れずに行うことで、より健康的な給餌が可能です。

冷凍・乾燥昆虫の使い方

冷凍コオロギや乾燥ミルワームなどの加工餌は、保存性に優れており、ストックとして非常に便利です。

生餌の確保が難しい時期や、外出が多い飼育者にとって強い味方となります。

ただし、これらの餌は動かないためヒキガエルが餌として認識しづらいという欠点があります。

そのため、ピンセットで揺らしながら与える・生餌と混ぜて慣れさせるなどの工夫が必要です。

冷凍昆虫を使う場合は、必ず解凍し、常温に戻してから与えるようにしましょう。
冷たいままだと体調を崩す原因になりますし、水分が多くて誤飲のリスクも高まります。

乾燥餌に関しては、硬すぎて消化に悪い場合もあるため、小型個体や高齢個体には向いていません。
あくまで「補助的な餌」として使用し、主食にはしないように注意しましょう。

栄養価も加工によってやや劣るため、カルシウムやビタミンの添加をしっかり行うことが前提となります。

野外採集餌の注意点

ヒキガエルは本来、自然界でさまざまな虫を食べているため、野外で採集した昆虫を与えることも可能です。

バッタ・クモ・ダンゴムシ・ナメクジ・アリ・ガ・甲虫類の幼虫など、動きのある小動物にはよく反応します。

しかし、野外採集餌にはいくつかのリスクと注意点があるため、使用する場合は慎重に扱いましょう。

農薬や殺虫剤の影響

まず最大のリスクは、農薬や殺虫剤の影響を受けている可能性があることです。

公園や畑の近く、除草剤が撒かれていそうな場所で採集した昆虫は、ヒキガエルにとって命取りになることもあります。

寄生虫、病原菌

また、寄生虫や病原菌の媒介リスクもゼロではありません。

見た目に異常がなくても体内に何かを持っている可能性があるため、長期的な使用には向きません。

どうしても使いたい場合は、なるべく安全な環境(無農薬の庭や山奥など)で採集し、短期間に限って利用するのがベターです。

常用せず、「たまの刺激や栄養バリエーションのために使う程度」にとどめるのが無難です。

餌やりの注意点とトラブル事例

与えすぎによる肥満・便秘リスク

ヒキガエルは「満腹中枢」があまり発達していないため、目の前に餌がある限り無限に食べてしまうことがあります

特に人工飼料や脂肪分の多い餌(ミルワーム・デュビアなど)を頻繁に与えると、簡単に太ってしまい、肥満や便秘を引き起こす原因になります。

肥満になると見た目の変化だけでなく、内臓や関節に負担がかかり、活動量の低下や寿命の短縮にもつながります。

便秘を起こすと、数日間排便がなく腹部が膨らみ、食欲も落ちてしまうケースがあります。

このような事態を防ぐには、週に数回の給餌で「腹八分目」を意識することが重要です。

また、餌の種類も脂質が多いものに偏らず、ローテーションで栄養バランスを取る工夫が必要です。

断食は必要?拒食との違いを知ろう

断食(もしくは絶食)

ヒキガエルの飼育では、あえて餌を与えない日=「断食」を定期的に設けることが推奨される場合があります。

これは内臓を休めたり、肥満を予防するための健康管理のひとつで、特に成体やシニアでは週に1〜2回の断食が効果的です。

拒食

一方で、カエルがこちらが餌を与えているのにまったく食べない状態は、「拒食」と呼ばれます。
これはストレスや環境変化、温度の低下、病気など、体調不良や飼育環境に起因するトラブルのサインです。

拒食と判断される主なケース

  • 餌を目の前に置いても全く反応しない
  • いつもは食べる餌にも無関心
  • 急に活動量が減った
  • 排便が極端に少ない・止まった

このような状態が数日〜1週間以上続く場合は、気温や湿度、レイアウト、ストレス要因の見直しを行い、場合によっては動物病院での診察も検討しましょう。

「断食」と「拒食」では、飼育者側の対処方針がまったく異なるため、しっかり見極めることが大切です。

餌を食べないときの対処法

ヒキガエルが餌を食べなくなる「拒食状態」には、さまざまな原因が考えられます。

焦って無理に食べさせようとするのではなく、まずは落ち着いて環境や個体の状態を見直すことが大切です。

特によくある原因と対処法は以下のとおりです。

  • 気温が低い(20℃未満) → 保温を強化する
    ヒキガエルは変温動物のため、気温が下がると代謝が落ち、食欲も減退します。パネルヒーターや暖突などで適温(22~26℃程度)を保ちましょう。

  • ストレスによる警戒 → 隠れ家やレイアウトの見直し
    レイアウト変更や掃除直後など、環境の変化に敏感な個体は餌を食べなくなることがあります。落ち着けるシェルターを用意し、安心できる環境を整えてください。

  • 餌の種類やサイズが合っていない → 好物や小さめの餌に切り替える
    大きすぎる餌や、慣れていない人工飼料には反応が鈍いこともあります。小さめのコオロギやミミズなど、食べ慣れた動きのある餌を使いましょう。


  • 消化不良や便秘 → 断食して様子を見る
    便が出ていない場合は、数日間断食して自然排便を待つのも一つの方法です。症状が長引くようであれば、動物病院で診てもらうと安心です。

拒食は珍しいことではありませんが、1週間以上食べない・痩せてきた・動きが極端に少ないなどの異変がある場合は、専門家の診察を検討しましょう。

誤飲・拒食・栄養バランスの崩れ

ヒキガエルの餌やりでは、与え方や環境によって起こる思わぬトラブルにも注意が必要です。
中でもよくあるのが、「誤飲」「拒食」「栄養バランスの偏り」です。

誤飲

まず誤飲についてですが、誤って餌と一緒に床材(砂利・ウッドチップなど)を飲み込んでしまうケースがあります。

これが腸内で詰まってしまうと、消化不良や腸閉塞の原因になることもあり、最悪の場合命に関わります

給餌時は餌専用のトレーやペットシーツを敷いたエリアで与えると安心です。

ヒキガエルの床材については以下の記事が参考になります。

拒食

次に拒食。

これはすでに前述しましたが、餌の種類やサイズが合っていなかったり、飼育環境に問題があると、長期間食べなくなってしまうことがあります。

毎日の観察で早期発見し、必要に応じて餌の見直しや環境改善を行いましょう。

栄養バランスの偏り

そして最後に、栄養バランスの偏り

ヒキガエルは基本的に「好きなものしか食べない」傾向があるため、同じ餌ばかり与えていると、カルシウム不足やビタミン欠乏、脂肪過多といった問題が出てきます。

これを防ぐには以下の工夫が有効です:

  • 餌のローテーションを組む(コオロギ・ミルワーム・ミミズなど)
  • カルシウムパウダーを定期的に添加
  • 栄養強化済みの人工飼料や冷凍餌を活用する

見た目が元気でも、栄養の偏りはじわじわと体に影響を与えます。

長期飼育を目指すなら、「何をどれだけ与えるか」だけでなく、「何を与え続けているか」にも目を向けるようにしましょう。

まとめ|ヒキガエルの餌の頻度や種類とは?

ヒキガエルの健康を保つためには、「どんな餌を、どんな頻度で、どんなふうに与えるか」をしっかり理解しておくことが重要です。

コオロギやミルワーム、ミミズなどの生餌は高い嗜好性がありますが、偏った給餌では栄養バランスが崩れ、肥満や拒食といったトラブルに繋がることもあります。

一方で人工飼料や冷凍餌は便利な反面、食いつきや消化面での工夫が必要です。

年齢や体格に応じた餌のサイズや与える量、そしてローテーションによる栄養管理が、長期飼育のカギとなります。
また、食べないときには焦らず、環境や体調を丁寧に観察してあげることが何より大切です。

「よく食べ、よく動く」ヒキガエルを目指して、今日からぜひ給餌の見直しを始めてみてください。

ヒキガエルの飼育全般に関する詳細は以下の記事を是非参考にしてください。

 

 

 

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