世の中には様々なペットがいますが飼い主である自分になつくということに多くの方が憧れるのではないでしょうか?
癒しのペットとして不動の人気を誇るウーパールーパーですが、もしも飼い主を覚え、なついてくれたら嬉しいですよね?
ウーパールーパーの慣れ方としては、金魚とほとんど変わりません。
視覚はあまり発達していないので顔は認識できませんし、空中の音もほとんど聞こえていません。
ただし、水中を伝わる音や振動は探知するので、ノックすれば寄ってくる程度にはできます。
つまるところ、一般的に犬や猫のように人にウーパールーパーが人になつくという事はないのですが、ウーパールーパーの特性を知る事で、慣らすことは可能です。
ウーパールーパーの慣らし方について解説します。
「なつく」とは?言葉の定義を確認!
「なつく」の言葉の定義
ウーパールーパーが人に「なつく」かどうかを解説する前に、まずは「なつく」という言葉の定義を明確にしておきましょう。
「なつく」とは、ペットが飼い主や特定の人に親しみや愛情を持ち、信頼や慣れを示す行動を取ることを指します。
ペットがなつくと、飼い主の近くでリラックスした態度を取る、甘える、擦り寄る、遊びを求めるなどの行動を見せることがあります。
これは、動物が安心感や快適さを感じている証拠であり、人との強い絆が形成されていることを示しています。
「なつく」には高い知能が必要
なおペットが人になつくためには、その動物が人との関係を認識し、信頼と愛情を感じるだけの知能が必要です。
これには、動物の認知能力と感情を感じる能力が関係しています。
たとえば、動物の中でも知能が高い犬や猫などのペットは、飼い主との相互作用を通じて強い絆を築くことが知られています。
これは彼らが社会的な生き物であり、人間の感情や意図をある程度理解し、反応する能力を持っているためです。
一方で、魚や爬虫類などの他のペットは、犬や猫ほど高い社会的な知能を持っていません。
両生類であるウーパールーパーも魚や爬虫類と同程度と思って良いでしょう。
ウーパールーパーは人になつく?
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前の項目で「なつく」の定義を明確にしたところで改めて、ウーパールーパーは人に「なつく」ことはあるのでしょうか?
読者の皆さんもうすうすお気づきでしょうが、この定義の上ではウーパールーパーが人に「なつく」ことは残念ながらありません。
前述のとおり、「なつく」とは以下のことを指します。
しかしウーパールーパーは特定の人に親しみや愛情をもつような知能は持っていません。
ウーパールーパーは目が悪い
飼っている人のブログや、売り場でウーパールーパーを見た人の様子を見ると、ときどき「あ、目があった!」という声が聞かれます。
顔の向きによっては、目があったように見えるのかもしれません。
それはそれで楽しいと思いますが、残念ながらウーパールーパーが水槽の外側にいる人間の顔を認識することはないと思われます。
多くの魚もそうですが、ウーパールーパーの目はあまり発達しておらず、物が動いたかどうか、明るいか暗いか、くらいしか認識できないといわれています。
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ウーパールーパーは視力が良くないので人の顔を認識することはできないのじゃ!
ウーパールーパーの顔を真正面から見ると、両目が斜め上を向いていて正面を向いていないことがわかります。
両目が正面を向いていないということは、立体視ができないということです。
立体視ができないので、視界はすべて平面に近いイメージになります。
餌を探す際はにおいを探知しているので、視覚で餌を探すことはありません。
視覚は主に外敵の有無を知るために使うので、相手の影の動きがわかれば十分なのです。
もちろん、影の動きは分かるので、人影が近付くと餌がもらえる、という条件付けは可能です。
水槽に近寄っただけでウーパールーパーが隠れ家から出てくる、くらいには慣れるはずです。
ウーパールーパーは名前を呼べば反応する?
ウーパールーパーに名前をつけて可愛がっている方も多いと思います。
私もそれ自体は否定しません。
ただ、ウーパールーパーが自分の名前を認識しているかというと、ちょっと無理があると思います。
自分の名前を覚えるかどうか以前の問題として、水の外から呼びかけた声がウーパールーパーに聞こえているか、という問題があります。
人間でも、プールに潜っているときに水上から呼ばれてもほとんど聞き取れないはずです。
水中から水上の音を聞き分けるのは不可能と考えていいでしょう。
もちろん、聞こえていないものを認識し、まして自分の名前を聞き分けて反応するのは無理です。
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ウーパールーパーが、自分の名前を認識するのは難しそうじゃ。
このあたりも、魚と同じ事情ですね。
ただ、魚と同じで、水中を伝わる振動を探知する能力は優れています。
反応するかどうかはともかく、水槽を軽くノックすれば、その音は確実に探知できています。
水槽をノックしてから餌を与えるようにすれば、水槽をノックしただけで近寄ってくるようになるはずです。
ウーパールーパーの慣らし方のコツ
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ウーパールーパーは人になつくことはないと結論は出ました。
が、飼い主が餌を与える際に反応するような行動をとることはあります。
ウーパールーパーもある程度の学習能力を持っています。
例えば餌の場所を覚えたり、環境の変化に適応する行動を学ぶことができます。
その学習能力をうまく使えば、餌を与える際にウーパールーパーが飼い主に近づいてくることはできる可能性があります。
「餌+ノック」のように、餌と合図を組み合わせることで、慣らしやすくなります。
ひとつ、慣らし方のコツがあるとすれば、なるべく若い個体を慣らす、ということです。
年老いた個体では、そもそも餌にあまり執着しないので、なかなか慣れてくれません。
若い個体は記憶力もよく、餌に対する反応もいいので、そのぶん慣らしやすくなります。
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ウーパールーパーは、人になつくのか?【まとめ】
今回はウーパールーパーが人に「なつく」のかについて解説しました。
前半で解説した「なつく」という言葉の定義であれば残念ながらウーパールーパーが人になつくことはありません。
ウーパールーパーが飼い主の顔を覚えたり、自分の名前を認識することは、残念ですがあきらめたほうがいいでしょう。
ただ、ノックすれば寄ってくるくらいにはなります。
慣らして楽しみたい方は、なるべく若い個体を飼育するといいでしょう。
基本的には、部屋に水槽を置き、そこに暮らすウーパールーパーを見て楽しむ、というのが、正しい付き合い方だと思います。
また、言葉の定義は結構、あいまいな物です。
時代や地域によって、言葉の定義が変わるなんてよくあること。
一般的な正確な言葉の定義としては「なつく」ことはありませんが、餌やりの際によって来ることを「なついているんだ」と言い切っても誰も傷つきませんし、飼い主が満足していればそれでOKだと思います!笑
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