小さな手足に大福のような、ぽっちゃりまん丸ボディのアメフクラガエルは、最近、人気急上昇の品種です。
その丸くぽってりとしたフォルムと、よちよち歩く姿が「可愛い」と評判です。
しかし、流通が不安定なため、なかなか手に入りにくいのが悩みの種。
皆さんのなかでも、飼ってみたいけれど、価格や飼育の難しさに二の足を踏んでいる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
またそんなアメフクラガエルが、懐いて甘えてきてくれたなら、とっても嬉しいですよね。
一般的に「カエルはなつかないもの」と思われているようですが、実際に飼ってみるとすり寄って甘えてきたり、非常に可愛らしく、愛着がわくものです。
カエルの品種によっては、おおらかなものもいれば、気難しく神経質なものもいます。
アメフクラガエルは、果たして、人間に慣れやすい品種なのでしょうか?
今回はアメフクラガエルに関する、そんな皆さんの不安と疑問を一挙に取り除きます。
アメフクラガエルの購入場所から値段、飼育の仕方まですべてわかりやすくまとめました。
また記事の後半ではアメフクラガエルが実際、どのぐらいなつくか、わかりやすく解説したので、どうぞ、最後までお付き合いください。
アメフクラガエルの飼育は難しい?
アメフクラガエルは、飼育するには、初心者にはやや難易度が高い品種です。
日本ではまだ、飼育数が少なく、アメフクラガエルの生態に沿った飼い方が確立されていないこともあります。
飼うときには必ず飼育のコツを踏まえてから、購入しましょう。
飼育容器とレイアウト
まずは35×20×25センチの、通気性の良い、蓋がきっちり閉まる飼育容器を用意します。
アメフクラガエルは湿気を嫌うのでメッシュの蓋を選びます。
カエルの飼育に欠かせない水入れは、全身が浸る程度の水が入る容器を用意します。
アメフクラガエルは泳げないので、溺れないように浅めの容器を使用しましょう。
床材には、腐葉土や黒土、ヤシがらをブレンドしたものを使用します。
必ず化学肥料が含まれていないものを使いましょう。
アメフクラガエルは、地中に潜って生活する品種なので、床材は厚さ15cm程度を目安にします。
土は、こまめに表面部分が乾き、中が湿っているか確認します。
温度管理
飼育容器内は、常に25℃~28℃を維持できるようにします。
冬場は必ず側面に設置できるヒーターを使用しましょう。
アメフクラガエルは、土に潜ることで暑さから逃げることができるからです。
温度計も必ず設置します。
25-28度を維持。
衛生管理
糞は必ずすぐに取り除いて、衛生状態を良好に保ちます。
そして、アメフクラガエルを二週間に一度、肌の張りや目の状態を確認します。
体に腫れなどの異変があれば、床材をすぐに取り換え、湿度を確認しましょう。
また、アメフクラガエルが、体を膨らませているのは、ストレスを感じ威嚇している証拠です。
そういう時はむやみに構わず、落ち着くまで、そっとしておきましょう。
アメフクラガエルの餌は何をあげたらいい?
アメフクラガエルは、肉食であり、主に小さめのコオロギを食べます。
口が体の大きさの割に小さいため、必ず口の中に入るSSサイズを選びましょう。
餌をあげるときは、消灯前に軽く霧吹きをしてから、5~10匹程度のコオロギを撒きます。
カルシウム不足による「くる病」を防ぐため、コオロギにはカルシウムパウダーを振りかけておきます。
餌を食べなくなったり、歩けなくなったときは、くる病の可能性があるので、くれぐれも気をつけましょう。
餌は、基本的には3日に1回あげる程度で充分です。
餌のあげすぎは、肥満や、消化不良による病気を引き起こす原因になるのでくれぐれも気をつけましょう。
現在、動物病院では、カエルの治療にあたる医師はかなり少ないのが現状です。
そういったことを踏まえ、くれぐれも餌の量には気を付けるようにしましょう。
・他のカエル同様に肉食でコオロギをよく食べます
・3日に1回あげる程度で充分
アメフクラガエルの値段は幾らするの?どこで購入できる?
アメフクラガエルは流通に大きな波があり、いつでも購入できるわけではありません。
値段は12,000円~26,000円と、かなり高価です。
ペットショップや爬虫類専門店、爬虫類イベントで購入可能ですが、希少性が高いこともあり、非常に人気で、すぐ完売してしまうケースがあとを絶ちません。
また、通販でも購入することができます。
アメフクラガエルは人になつく?
アメフクラガエルはどんな性格?
カエルのなかでも、アメフクラガエルは非常に大人しく、フクラガエルの仲間としては、比較的飼いやすい品種です。
声を響かせる器官の鳴のうが無いため、あまり大声で鳴くこともなく、「キュッキュッ」と小さな声で鳴く程度です。
ただ、ストレスに弱く、身の危険を感じると、体を大きく膨らませ、巨大に見せることで敵を威嚇しようとしてきます。
こういった事態は最悪、寿命を縮めてしまう要因にもなりえます。
なので、あまり触りすぎたり、かまいすぎないようにしましょう。
また、アメフクラガエルは、あまり敏捷に動き回るタイプではなく、普段は土に潜って過ごすことが多いです。
歩くときもよちよちと移動します。
このように活発な性質ではないので、人によっては物足りなさを覚えるかもしれませんが、静かに見守ることのできる人には向いている品種といえます。
アメフクラガエルをなつかせるには、どうしたらいい?
まずはアメフクラガエルにとって、快適な環境を与え、場所に慣れさせることが必要です。
温度と湿度の管理には特に注意を払うことが大事です。
こうすることで、アメフクラガエルにとって、ここが「安全な場所で危害を与える敵がいない」ことを認識してくれます。
餌やりやお世話をしても、逃げることがなくなったら、手から餌を与えてみます。
しかし、嫌がる様子を見せたら、すぐにやめましょう。
嫌がるそぶりを見せなければ、そのうち、体に触れても嫌がらなくなります。
ただし、カエルは非常に繊細な生き物です。
学習能力もある分、「自分に嫌なことをする敵」だと認識されないようにすることが大前提です。
アメフクラガエルは飼い主の顔を覚えることができる?
結論からいえば、はっきりと人間の個別の顔を判断するのは難しいです。
ただ、ともに生活する人間が、毎日餌を与え、適切な世話を続けることで
「この生き物は、危害を与える存在では無い」ということは、きちんと学習します。
なので、犬や猫のようにべったりと懐くまではありませんが、よく人馴れすることはできます。
懐いたかどうか確認する方法としては、まず、餌をあげたり、お世話をするときに、逃げ回ることがなくなるということです。
また慣れてくると、自分から餌を待つ行動に出ることもあります。
ピンセットから、餌を直接もらうようになる個体もいます。
食事を拒否する意思表示をすることもあります。
さらに気を許すと、手に乗せても嫌がらなくなります。
ただし、無理やり地中から掘り出して、かまうようなことをするのは、絶対にやめましょう。
カエルにとって人間の皮膚は温度が高すぎ、低温火傷をする危険もあります。
可愛いからと言って触りすぎには注意です。
アメフクラガエルの飼育は難しい?【まとめ】
いかがでしたか?
なかなか飼育できる機会に恵まれないアメフクラガエルですが、タイミングによっては、たくさん輸入されるチャンスもあります。
諦めずに根気よく探してみましょう。
そして、おうちに迎えた際は、注意点を踏まえたうえで、末永く、大切にかわいがってあげてください。
以上、アメフクラガエルの飼育についてでした。