ウーパールーパーは、そのユニークな見た目とゆったりした動きで、多くの人に愛されている水中ペットです。
「かわいいから触ってみたい!」と思う方も多いかもしれませんが、ウーパールーパーに触っても大丈夫なのでしょうか?
触る側の人間は安全?
そして触られる側のウーパールーパーも安全?
本記事では、ウーパールーパーを手で触ってもいいのか、安全性や注意点と触る際の具体的な注意点についてわかりやすく解説します。
飼育している方はもちろん、これから飼いたいと思っている方も、ぜひ参考にしてください。
ウーパールーパーに触っても大丈夫?基本的な考え方
人間が触っても害はない?ウーパールーパーに毒性はないの?

ウーパールーパーには毒性がなく、人間が触ったからといって直接的な健康被害が出ることはありません。
例えば、カエルやイモリの中には皮膚から毒を出す種類もいますが、ウーパールーパーにはそのような性質はありません。
また、ウーパールーパーから病気がうつるような事例も一般的には報告されておらず、基本的には触っても人間にとっては「無害」といえます。
ただし、水の中で生活している動物なので、皮膚に水槽内の細菌や雑菌が付着している可能性もあります。
触ったあとは必ず手を洗うことが大切です。
特に小さな子どもが触った場合などは、手を口に入れたりしないように注意しましょう。
またここで言う無害とは人間側の話であって、ウパ側はまた別となるので注意が必要です。
ウーパールーパーの皮膚はとても繊細
ウーパールーパーの体は、ぬるっとした粘膜で覆われています。
この粘膜は、水中での感染症を防いだり、体の乾燥を防ぐ大切な役割を果たしています。
ですが、とてもデリケートで、人間の手で触れるだけでも粘膜が傷ついてしまうおそれがあります。
特に乾いた手で触ってしまうと、皮膚の表面がダメージを受けやすくなり、ウーパールーパーにとっては大きなストレスになります。
最悪の場合、皮膚に傷ができたり、そこから病気にかかってしまうことも。
見た目がしっかりしているように見えても、実はとてもやわらかくて傷つきやすい体なんですね。
ウーパールーパーを大切に思うなら、なるべく触らず、そっと見守ってあげるのがベストです。
触ることでストレスになる可能性も
ウーパールーパーは、もともと人間と触れ合うように進化した動物ではありません。
そのため、手で触られること自体が大きなストレスになることがありますのでハンドリングなんかはもってのほかです。
見た目はのんびりしているように見えても、環境の変化やちょっとした刺激にとても敏感です。
たとえば、水槽の掃除や水換えのときに軽く触れただけでも、びっくりして暴れたり、じっと動かなくなったりすることがあります。
ストレスがたまると、食欲がなくなったり、じっと動かなくなったり、体調を崩すこともあるので注意が必要です。
ウーパールーパーの健康を守るためには、「かわいいからちょっと触ってみたいな」と思っても、ぐっとガマンしてあげることが大切です。
どうしても触る必要がある場合の注意点

ウーパールーパーは基本的に「触らない方が良い」生き物ですが、どうしても触らなければならない場面もあります。
たとえば、水槽の掃除中に移動が必要なときや、病気やケガの確認をする場合などです。
そういったときには、できるだけ負担をかけずに、やさしく扱うことが大切です。
ここからは、ウーパールーパーに触れる際の注意点を具体的に紹介します。
手をよく洗い、清潔に保つ

ウーパールーパーに触れる前には、できるだけ手を石けんやハンドソープを使わず「水だけ」でしっかり洗い流す方が無難です。
人間の手には目に見えない汚れやハンドクリーム、日常生活で触れた化学物質が付着していることがあります。
そのままの状態で触れると、ウーパールーパーの皮膚や粘膜に負担をかけてしまう可能性があるので、手洗いをしてから触るのは当然です。
一方で意見が分かれるのが石鹸やハンドソープを使うか否かです。
石鹸やハンドソープも化学物質ですから多少なりともウパに悪影響をもたらす可能性があります。
石けんやハンドソープを使うときは、無香料・無添加のものを使い、しっかりすすぎ洗いをしてから触れるようにしましょう。
とはいえ、できる限りは石けんを使わず水洗いのみで、清潔に保つ方法がおすすめです。
乾いた手で触らないこと

ウーパールーパーをどうしても手で扱う必要があるときは、乾いた手で触るのは絶対に避けましょう。
乾いた手だと、ウーパールーパーの体表を守っている粘膜が手に吸着してしまい、体にダメージを与えるおそれがあります。
この粘膜は、細菌の侵入を防いだり、水分を保ったりと、ウーパールーパーにとってとても大切なものです。
粘膜がはがれると、体調を崩したり、病気にかかりやすくなってしまいます。
どうしても手で持ち上げる必要がある場合は、水槽内でそっとすくい上げるようにし、できるだけ短時間でやさしく扱ってあげましょう。
可能であれば、手ではなく柔らかいネットや水ごと移動できる容器を使う方がより安心です。
触ったあとはすぐに水に戻す
ウーパールーパーは水中で暮らす生き物なので、陸上に長く出しておくことは大きな負担になります。
皮膚は乾燥にとても弱く、空気中に出たままだとすぐに粘膜が乾いてしまい、呼吸や体調に悪影響を及ぼす可能性があります。
どうしても手で移動させたり、状態を確認したりする必要があったとしても、水の外に出す時間はできるだけ短くしましょう。
たとえば写真を撮ったり、じっくり観察するために長時間持ち上げるのは避けてください。
また、体がぬれた状態でも、風に当たったり気温差が大きい場所にいるだけで体調を崩すことがあります。
基本的には**「触るのは短時間」「終わったらすぐ水槽へ戻す」**を徹底して、ウーパールーパーにストレスを与えないようにしてあげましょう。
手袋を使って触っても大丈夫?そのメリットと注意点

ウーパールーパーに触るとき、素手よりも手袋を使った方が安全では?と思う人もいるかもしれません。
たしかに、直接手で触らないことで人間の手に付着した汚れや雑菌から守るという点ではメリットがあります。
ただし、手袋の素材や使い方によっては、かえってウーパールーパーに負担をかけてしまうことも。
以下の点に注意しましょう。
- ゴム手袋やビニール手袋は避ける
素材が硬かったり、表面に加工剤(粉や薬品)が付いていることがあり、皮膚を傷つける可能性があります。 - 使うなら「粉なし」の医療用ニトリル手袋などを選ぶ
柔らかく、表面がなめらかで、薬剤も含まれていないタイプがベストです。 - 手袋も事前に水で洗ってから使う
工場出荷時の加工成分を落とすために、軽くすすいでおくと安心です。
また、手袋越しでも乱暴に扱えば当然ストレスになります。
「どうしても必要なときに、最小限の接触で」が基本スタンスです。
ウーパールーパーとふれあう他の方法
触らずに愛でるのが基本のウーパールーパー。
でも、「ふれあい=触ること」だけじゃありません。無理に手を出さなくても、心が通じるような関わり方はできるんです。
ここでは、ウーパールーパーと触れ合う“別の楽しみ方”を紹介します。
ガラス越しの観察でも十分かわいい!

ウーパールーパーの魅力は、なんといってもその独特な見た目と動き。
ちょこんとした顔や、手足をピンと伸ばして漂う姿、エサを見つけてパクっと食べる瞬間など、見ているだけで癒される要素がたくさんあります。
水槽のガラス越しに目が合うと、なんだかこっちを見てるような気がする……なんてことも。
実際、ウーパールーパーは動くものに反応する習性があるので、飼い主の動きに興味を持って近づいてくることもあります。
ガラス越しでも、十分に心が通じるようなやり取りができるんです。
「今日も元気かな?」「ごはん食べたかな?」と見守る気持ちこそ、最高のふれあいかもしれませんね。
ピンセットでのエサやりで距離を縮めよう

ウーパールーパーともっと近くで関わりたいなら、ピンセットを使ったエサやりがおすすめです。
普段は水に浮かべているだけのエサでも、ピンセットでちょんちょんと目の前に差し出すと、ウーパールーパーが興味を持って近づいてくることがあります。
このとき、ウーパールーパーは**動くもの=ごはん!**と判断して反応するので、飼い主との“ちょっとしたコミュニケーション”が成立する瞬間でもあります。
毎日続けることで、「この人がエサをくれる!」と覚えてくれることもあるかもしれません。
ただし、ピンセットの先端でウーパールーパーに触れないように注意しましょう。驚かせたり、体に傷をつけてしまうおそれがあるからです。
なるべくやわらかく、口元の少し手前にそっと差し出すイメージで行うと安全です。
触らなくても、こうした「間接的なふれあい」で十分に距離を縮めていけるのが、ウーパールーパーの魅力でもありますね。
写真撮影で思い出づくり!触れずに楽しむふれあい方

ウーパールーパーとのふれあいを記録に残したいときは、写真撮影もおすすめです。
水槽の中にいる姿をかわいく撮ったり、インカメラで自分と一緒にツーショットを撮るのもいい思い出になります。
ただし、フラッシュ撮影はNG。ウーパールーパーは強い光が苦手なので、ストレスや目への負担になるおそれがあります。
自然光や部屋の照明を活かして、やさしい光で撮るようにしましょう。
また、水槽のガラスが反射しやすいので、スマホやカメラを斜めから構えるとキレイに写りやすいですよ。
SNSで「#ウーパールーパー日記」なんてハッシュタグを付けてアップすれば、同じウパ飼いさんたちとの交流も生まれるかも♪
まとめ:基本的には「触らない」が安心
ウーパールーパーは見た目のかわいらしさから、「触ってみたい」と思う方も多いですが、基本的には触らずにそっと見守るのが一番です。
人間にとっては無害で、触ったからといって毒があるわけでも病気になるわけでもありません。
でも、ウーパールーパーの皮膚はとても繊細で、ちょっとした接触でもダメージやストレスの原因になります。
どうしても触らなければならないときは、素手でも手袋でもできるだけ短時間&やさしくを心がけ、事前の準備や後処理も忘れずに行いましょう。
触れ合いたい気持ちは、ピンセットでのエサやりやガラス越しの観察など、体に負担をかけない方法で叶えることができます。
ウーパールーパーと長く楽しく過ごすために、ふれあい=触れることだけじゃないということを、ぜひ覚えておいてくださいね。