ウーパールーパーは虫かごで飼える?手軽に飼育できそうだけど…?

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ウーパールーパーを飼ってみたいけど、水槽を用意するのはちょっと面倒…そんなとき、ふと思いつくのが「虫かごって使えないのかな?」というアイデア。

軽くて安くて手に入りやすい虫かごは、一見すると飼育にも使えそうに見えますよね。

では本当に、虫かごでウーパールーパーを飼うことはできるのでしょうか?

この記事では、虫かごでの飼育が可能かどうかをくわしく解説しつつ、どうしても虫かごを使いたい場合の注意点や、代わりにおすすめの飼育方法についても紹介していきます。


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目次

結論:ウーパールーパーを虫かごで飼うのはNGの4つの理由

1. 水を入れる前提で作られておらず、水漏れ・破損のリスクが高い

虫かごは、本来カブトムシやクワガタなどの「陸上の生き物」を入れるために作られた容器です。

そのため、水をためて使うことは想定されておらず、構造的にも水に弱い作りになっています。

プラスチック製の底面や接合部は、見た目には丈夫に見えても、実際に水を入れてしばらく置いておくと、じわじわと水が染み出してきたり、ヒビが入って水漏れを起こすことがあります。

特に、100均やホームセンターで売られている安価な虫かごは、耐久性が低く、劣化も早いため注意が必要です。

また、虫かごの素材は薄く、長時間水を入れることで変形したり割れたりする危険もあります。

特に気温差の激しい場所や直射日光の当たる場所では、プラスチックが劣化して突然割れることも。

見た目の手軽さから「とりあえず虫かごに入れておけば大丈夫かな?」と思ってしまいがちですが、実は大きな事故や命に関わるトラブルにつながる可能性があるのです。


2. 温度管理ができず、水温が不安定になる

ウーパールーパーにとって、安定した水温の維持はとても重要です。

理想的な水温は18〜22℃前後。

これを大きく外れると、体調を崩したり、最悪の場合は命に関わることもあります。

水量が少ないと水温が変わりやすい

しかし虫かごのような小さな容器では、そもそも入れられる水の量が少ないため、温度がすぐに変わってしまいます。

水は量が多いほど外気温の影響を受けにくく、逆に少なければ少ないほど、ちょっとした気温の変化でも一気に水温が上がったり下がったりするのです。

温度コントロールもしにくい

さらに、虫かごは基本的にヒーターや冷却ファンなどの飼育用機材を取り付けることも難しく、温度をコントロールする手段がないという問題もあります。

仮に無理やり設置できたとしても、器具の熱で虫かごが変形・破損するリスクもあり、非常に危険です。

その結果、夏は高温で茹だってしまい、冬は低温で動かなくなるなど、ウーパールーパーにとって過酷な環境になりやすくなります。


3. ろ過装置が使えず、水質がすぐに悪化する

虫かごでウーパールーパーを飼おうとすると、入れられる水の量がどうしても少なくなってしまいます。

水量が少ないと水質も悪化しやすい

この「水量の少なさ」は、実は水質悪化の大きな原因ともなります

水が少ないと、ウーパールーパーのフンやエサの食べ残しによって発生するアンモニアなどの有害物質の濃度がすぐに高くなり、水質が一気に悪化してしまいます。

また、少ない水では自然な浄化作用も働きにくく、時間が経つほど水は汚れていきます。

ろ過装置も使えない

さらに問題なのは、ろ過装置が使えないことです。

一般的な水槽ではフィルターを使って水を循環・浄化し、水をキレイに保つことができますが、虫かごにはそれを設置するスペースも構造もありません。

無理に小型フィルターを入れても、効果が弱く、水をかき回しすぎてウパにストレスを与える恐れもあります。

水量が少なく、ろ過もできない――この状態では水を毎日全て入れ替えるしか方法がなく、ウーパールーパーにとっても飼い主にとっても大きな負担です。

つまり、虫かごでは水をキレイに保つための“基本の仕組み”が欠けていると言えるのです。


4. 倒れたり傾いたとき、水がこぼれる危険がある

虫かごは軽くて持ち運びしやすい反面、水を入れた状態で安定感がないという弱点があります。

とくに水を満たした状態で持ち上げたり、うっかりぶつかったりすると、傾いた拍子に中の水がこぼれてしまうことがあります。

虫かごのフタは、パチンとはまるだけの簡易的な構造で、密閉されているわけではありません

多くの場合、フタには通気用のすき間やスリットがあり、そこから水が漏れ出すことも十分あり得ます。

また、フタが完全に固定されていないため、衝撃で外れてしまえば、中の水が一気にこぼれ出す危険性も。

さらに、虫かご自体が小さくて高さも低いため、水の表面がフタに近くなり、ちょっと揺れただけでも水がこぼれやすい状態になりがちです。

こうした事故は、ウーパールーパーにとって命に関わるだけでなく、床や家具を水浸しにしてしまう恐れもあるため、衛生面や安全面から見ても虫かごでの飼育はおすすめできません。


どうしても虫かごを使いたいときは?【一時的な使用に限ろう】

ここまでお伝えした通り、ウーパールーパーを虫かごで長期間飼うのはおすすめできません。

緊急時や一時避難なら可能

ただし、水槽の掃除中や病院への移動など、短時間の一時避難や仮の入れ物としてなら、工夫次第で虫かごを使えるケースもあります。

使用時間の目安としては、長くても数時間以内。

あくまで「その場しのぎ」として、すぐに元の環境に戻せる前提で使いましょう。

一時的に虫かごを使う際には、いくつか注意点があります。

水は入れ過ぎない

まず、水は深く入れすぎないことが大切です。

虫かごの強度は高くないため、ギリギリまで水を入れない方が安全です。

ウーパールーパーの全身が水に入る必要性はありますが、水をたくさん入れすぎると水漏れや破損につながる可能性があります。

置き場所に注意

また、置き場所にも注意が必要です。

直射日光の当たる場所や高温になる部屋は避けて、涼しくて安定した台の上に置きましょう。

傾いた場所や揺れやすい場所に置くと、転倒によって水がこぼれるおそれもあります。

フタはきちんと閉めておくことで安全性は高まりますが、密閉しすぎると空気がこもり、酸欠の原因になることもあります。

通気口があるタイプならそのままでOKですが、ラップなどで完全に密閉してしまうのは避けましょう。

そして何より、「そのまま飼育しても大丈夫だろう」と思って放置してしまうことが一番の危険です。

虫かごはあくまで緊急用。すぐに元の飼育環境に戻すことを前提に使いましょう。


初心者におすすめの飼育容器とは?【水槽が基本】

虫かごでの飼育が難しいとなると、「じゃあ何で飼えばいいの?」という疑問が出てくると思います。

ウーパールーパーの飼育に適した容器として、もっともおすすめなのは水槽です。

水槽は、もともと水をためて使うことを前提に作られているため、水漏れの心配がなく、温度や水質の管理もしやすいのが大きなメリットです。

また、サイズもいろいろあるので、設置スペースに合わせて選ぶことができます。

初心者の方には、30〜45cmくらいの小型水槽が扱いやすくておすすめです。

ホームセンターやネット通販では、「ウーパールーパー飼育セット」として、水槽・フタ・ろ過装置・水温計・ヒーターなどが一式揃っているものもあり、これを選べば初期準備がぐっとラクになります。

また、手元にあるもので代用したい場合は、プラケースや衣装ケース(無色透明タイプ)を使うという方法もあります。

見た目はシンプルですが、水がしっかり入るものであれば、温度管理・水質管理さえきちんとできれば問題ありません。

ただし、専用の水槽に比べると見た目や耐久性に劣るため、あくまで簡易的な代用品として考えておくと良いでしょう。

いずれにしても大事なのは、ウーパールーパーが快適に暮らせる環境を用意すること。手軽さだけで選ばず、しっかりと水を入れられ、温度・水質を安定させられる容器を選びましょう。


まとめ:かわいいウパの命を守るため、正しい飼育環境を選ぼう

ウーパールーパーは、水の中で静かに過ごすおっとりした姿がとても魅力的で、「手軽に飼えそう」と思ってしまう人も少なくありません。

とくに虫かごのような容器を見て、「これで飼えるんじゃない?」と感じるのは自然なことです。

ですが、実際にはウーパールーパーはとてもデリケートな生き物で、水温や水質の変化にとても敏感です。

少しの環境の乱れが体調不良や病気の原因になってしまうこともあり、軽い気持ちでの飼育は命を縮める結果につながってしまう可能性もあります。

今回ご紹介したように、虫かごは本来“水を入れて使うため”の容器ではありません。

そのため、水漏れや破損、水質の悪化、温度管理の難しさなど、さまざまな問題が起こりやすく、飼育には不向きな選択肢だと言えるでしょう。

ただし、だからといって「飼うのはやめようかな」と諦める必要はありません。今は初心者向けの飼育セットが手頃な価格でネットでも手に入りますし、必要な道具がひととおり揃っている商品もたくさんあります。

しっかりとした環境を用意することで、ウーパールーパーはとても丈夫に育ちますし、見ているだけでも癒される存在になってくれます。

ウパの健康を守るのは、飼い主であるあなたの「最初の選択」です。最初から無理のない範囲で正しい環境を整えてあげることが、かわいいウパとの楽しい暮らしの第一歩になりますよ。

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