ウーパールーパーを飼っていると、時には“持ち運び”が必要になる場面も出てきます。
たとえば、体調が悪くなって動物病院に連れて行くとき、引っ越しや旅行で一時的に別の場所に移動させるとき、あるいは繁殖によって増えたウーパールーパーを知人に譲るときなど、意外と多くのシチュエーションが考えられます。
とはいえ、水辺で暮らすデリケートな生き物を持ち運ぶのは、ちょっとハードルが高そうに感じるかもしれません。
では実際に、どのような方法で持ち運ぶのが安全でストレスも少ないのか?
この記事では、ウーパールーパーの持ち運びに適した方法や注意点について、わかりやすく解説します。
ウーパールーパーの持ち運び方【容器選び】
ウーパールーパーを安全に持ち運ぶためには、まず容器選びが最も重要なポイントです。
以下のような条件を満たした容器を選びましょう。
1. フタがしっかり閉まるもの(でも密閉はNG)
持ち運び中にウーパールーパーが飛び出してしまうのを防ぐため、フタ付きの容器を選びましょう。
ただし、完全に密閉してしまうと酸欠の原因になるので、空気穴があるものか、軽くフタを閉める程度にしておくのがコツです。
2. サイズは「ちょっと余裕がある」くらいがベスト
あまりに狭すぎるとウーパールーパーが窮屈に感じてしまい、逆に広すぎると持ち運び中に中でバシャバシャと動いて怪我をすることも。
体の大きさに対して少し余裕があるくらいのサイズ感がちょうどいいです。
3. 透明なプラスチック製が便利

中の様子を確認しやすく、軽くて割れにくい透明のプラスチック容器がおすすめ。
ホームセンターや100円ショップなどで販売されている昆虫ケースや小型の飼育ケースがちょうどよいサイズ感です。
4. 使い捨てタイプでもOK(短時間の移動なら)
どうしても専用のケースが用意できない場合は、使い捨てのタッパーやペットボトルを切って作った簡易ケースでも代用できます。
ただし、移動時間が短い場合限定で使いましょう。
安全性や通気性に不安があるため、長時間の移動には不向きです。
ウーパールーパーを入れる“水”にも注意が必要!
持ち運びの際には、ウーパールーパー本体だけでなく、一緒に入れる水にも気を配る必要があります。
水の状態によっては、ウパがストレスを感じたり、体調を崩してしまうこともあるからです。
1. 普段の水槽の水を使うのがベスト!
最もおすすめなのは、普段ウーパールーパーが暮らしている水槽の水を使うことです。
いつもと同じ水質であればウパも安心し、環境の変化によるストレスを最小限に抑えることができます。
水のすくい方としては、以下のように行うのが安全です。
- 清潔なコップやおたま、プラスチックの小さな容器を使って、ウーパールーパーを驚かせないようにゆっくりと水槽の水をすくい取ります。
- 一度にたくさんすくおうとせず、少量ずつ何回かに分けて移すとこぼれにくく安全です。
- 水槽の底の方にはフンやゴミが溜まっていることがあるので、できるだけ中層〜上層のきれいな部分の水を使いましょう。
2. 水道水を使う場合は“カルキ抜き”を忘れずに
もし水槽の水が使えない場合は、必ずカルキ(塩素)を抜いた水道水を使いましょう。
市販のカルキ抜き剤を使うか、あらかじめ汲み置きして24時間以上置いた水が理想です。
塩素の入った水は、ウーパールーパーの肌やエラにダメージを与えてしまいます。
3. 水の量は「体がしっかり浸かる+こぼれない程度」
移動中に水がこぼれないように、容器いっぱいに水を入れないよう注意しましょう。
目安としては、ウーパールーパーの体全体がしっかり浸かるくらい+少し余裕がある程度がちょうどよいです。
水が多すぎると揺れが激しくなり、逆にウパの負担になることもあります。
4. 暑い日は水温上昇に注意!
夏場など気温が高い日は、持ち運び中に水温が上がりすぎるリスクがあります。
保冷剤をタオルでくるんで容器の周りに入れたり、発泡スチロール箱に容器ごと入れることで、温度上昇を防げます。
ウーパールーパーは高温に弱いので、理想は18〜20℃前後をキープしましょう。
ウーパールーパーを容器に移すときのコツ
水の準備ができたら、次はいよいよウーパールーパー本体を容器に移す作業です。ここも慎重に行いましょう。
1. できれば素手ではなく「網」や「プラケース」を使おう
ウーパールーパーはとても柔らかく、皮膚もデリケート。
素手で触ると傷つけてしまう恐れがありますし、ウパ自身も驚いて暴れてしまうことがあります。
おすすめの方法は以下の2つ:
- 小さな網(アクアネット)を使う方法:網でやさしくすくい、水ごと容器に入れる。水を減らしすぎると暴れやすくなるので、少し深さのある状態で作業すると◎。
- 小さなプラケースやコップで水ごとすくう方法:この方法はストレスが少なく、初心者にも扱いやすいです。
2. 直接手でつかむなら、必ず手を濡らしてから
どうしても手で移さなければならないときは、必ず自分の手を飼育水で濡らしてからにしましょう。
乾いた手で触ると、ウーパールーパーのぬめり(粘膜)を傷つけてしまう可能性があります。

移動中の注意点:ウパにとって快適な“旅”を
容器に移したら、次は実際の持ち運びの際の注意点です。
ここも大切なポイントがいくつかあります。
1. 揺れを最小限に抑える
移動中の揺れは、ウーパールーパーにとって大きなストレスになります。
そのため、容器はタオルやクッション材などで包んで衝撃を和らげる工夫をしましょう。
車での移動なら、助手席の足元やシートベルトで固定できる箱の中に入れるのが安心です。
2. なるべく静かな環境で運ぶ
大きな音や振動も、ウーパールーパーには刺激が強すぎることがあります。
音楽の音量は控えめにし、急ブレーキや急カーブも避けるように心がけましょう。
3. 移動時間は短めに&こまめに様子を見る
長時間の移動はどうしても負担になります。なるべく短時間で移動を済ませることが理想です。
途中で様子をチェックできるよう、透明な容器を使う&光の当たりすぎに注意するとより安心です。
4. 電車や徒歩移動の場合は保冷対策も忘れずに!
夏場に公共交通機関で移動する場合は、保冷剤+発泡スチロールの箱を活用すると効果的です。
冬場は逆に冷えすぎないように、カイロなどで適度に保温してあげると良いでしょう。
移動手段ごとによるポイント
徒歩での移動
徒歩でウーパールーパーを持ち運ぶ際に最も大切なのは、容器を常に水平に保つことです。
傾いた状態で歩いてしまうと、中の水が大きく揺れてしまい、ウーパールーパーが容器の壁にぶつかってケガをしてしまう恐れがあります。
容器をカバンやリュックに入れてしまうと中が見えず、安定性も落ちてしまうため、できるだけ手で持つのが安心です。
特に夏場は水温が上がりやすいため、タオルでくるんだ保冷剤を容器の周囲に当てるなど、温度管理にも気をつけましょう。
自転車での移動
自転車で移動する場合、前カゴにそのまま容器を入れるのは避けた方が安全です。
走行中の揺れや段差の衝撃が思った以上に大きく、中の水が跳ねてウーパールーパーのストレスやケガの原因になります。
持ち運びの際は、容器を発泡スチロールやクッション材のある箱に入れ、カゴの中で動かないようしっかりと固定します。
スピードを控えめにし、できるだけ振動の少ないルートを選んで静かに運ぶのが理想です。
自家用車での移動
自家用車での移動は、ウーパールーパーを運ぶ手段の中でも最も安全で安心な方法と言えるでしょう。
温度管理がしやすく、容器の固定も工夫次第でしっかり行えます。
移動中は容器を助手席の足元やシートの上など、できるだけ揺れや衝撃の少ない場所に置き、周囲をタオルやクッションなどで安定させてください。
特に夏場は、車内の気温が急激に上がることがあるため、エアコンを使って室内を18〜20℃程度に保つように心がけましょう。
タクシーでの移動
タクシーを使った移動も、自家用車と同じように比較的安心な選択肢です。
乗車前に運転手に「生き物を持っている」ことを一言伝えておくと、より丁寧に対応してもらえることが多いでしょう。
容器は膝の上に乗せてしっかり見守るか、足元に置いて動かないように固定することで、移動中のストレスを抑えられます。
車内の温度にも気を配りつつ、できるだけ短時間での移動を心がけるのが理想です。
バスや電車での移動
公共交通機関での移動は、揺れや混雑など、ウーパールーパーにとってストレスになりやすい環境が多いため、できるだけ避けたいところですが、どうしても必要な場合は慎重に対応することが大切です。
人目につかないよう発泡スチロール箱や保冷バッグに容器を入れて持ち運び、通勤ラッシュなどの混雑する時間帯は避けましょう。
座席に座れるタイミングを選び、静かで落ち着いた場所に身を置くことで、できるだけウーパールーパーに負担をかけないように配慮しましょう。
飛行機での移動
飛行機による移動は、基本的にはおすすめできません。
多くの航空会社では、両生類の機内持ち込みを禁止しているケースがあり、事前の確認が必須です。
また、飛行機の中は気圧や温度の変化が激しく、ウーパールーパーにとって非常に大きなストレスになります。
どうしても長距離の移動が必要で飛行機を利用する場合は、個人での持ち込みではなく、生体輸送に対応した専門業者に相談する方法を検討するとよいでしょう。
ウーパールーパーの持ち運び中の注意点
温度管理について
ウーパールーパーは高温にとても弱い生き物です。
理想的な水温は18〜20℃前後とされており、25℃を超えると急激にストレスがかかり、体調を崩してしまう可能性があります。
特に夏場の移動は注意が必要で、車内や屋外ではあっという間に水温が上がってしまいます。
持ち運びの際は、保冷剤をタオルでくるんで容器の周囲に当てたり、発泡スチロール箱に入れて外気から守るといった対策が効果的です。
逆に冬場の寒い時期には水温が下がりすぎないよう、容器をタオルや毛布で包んで保温するのがよいでしょう。ただしカイロなどを使う場合は、直接容器に当たらないようにし、温めすぎにも注意してください。
餌について
移動中にウーパールーパーに餌を与える必要はなくむしろ、与えない方が安全です。
移動はウーパールーパーにとって少なからずストレスとなるため、その間に食事を与えると消化不良や嘔吐の原因になります。また、餌の食べ残しが水を汚してしまうことにもつながります。
半日〜1日程度の移動であれば、餌を抜いてもまったく問題ありません。
ウーパールーパーはもともと数日間食べなくても平気な生き物なので、餌は落ち着いてから与えるようにしましょう。
フンの始末について
短時間の移動であれば、基本的にフンの処理は不要です。
とはいえ、まれに移動中にフンをしてしまうことがあります。
その場合は、水が極端に汚れてしまうため、できるだけ早めに取り除くか、到着後すぐに水を入れ替えるのが理想です。
ただし、車内や公共の場ではすぐに対応できないこともあります。そのようなときは、容器の中に沈殿しやすいように静かに持ち運び、帰宅後または目的地に着いたら速やかに水を交換してあげましょう。
水替えについて
移動中に水替えをする必要はありませんし、基本的にはすべきではありません。
持ち運び中に水を入れ替えることは現実的ではなく、逆にウーパールーパーにとって大きなストレスになります。
持ち運び前に清潔な水を用意し、なるべく安定した状態でそのまま移動先まで運ぶことが大切です。
ただし、万が一水がひどく濁ったり、フンが大量に出てしまったような場合には、到着後に静かに新しい水に入れ替えるようにしてください。
その際も、急激な水温や水質の変化を避けるため、元の水とできるだけ近い環境で交換することが望ましいです。
移動後にウーパールーパーを水槽へ戻すときの注意点
無事に移動が終わってホッとしたいところですが、最後のステップである“水槽への戻し方”にも注意が必要です。
ここを雑にしてしまうと、移動中に溜まったストレスが一気に悪化したり、水質の変化によって体調を崩してしまうことがあります。
まず大事なのは、いきなり水槽に戻さないことです。
持ち運びの間に水温が変化していることがあるため、すぐに戻してしまうと、水槽との温度差でウーパールーパーにショックを与えてしまう可能性があります。
袋と水槽の温度をなじませる
理想的なのは、袋や容器ごと水槽に浮かべて10〜15分ほど温度をなじませる方法です。
水の中に直接容器を入れるのではなく、容器が浮かぶようにして水面に置き、時間をかけて水槽内の温度と同じになるように待ちます。
必要に応じて水合わせ
もし持ち運び用の水と水槽の水質が大きく違っている場合には、温度がなじんだ後に水槽の水を少しずつ加えて慣らす「水合わせ」を行うとさらに安心です。
容器の中にスポイトやカップで少しずつ水槽の水を加えていき、10〜20分ほどかけて環境に慣れさせてから、本水槽に戻すのがベストです。
水と一緒にやさしく移す
戻す際も、できるだけ水と一緒に優しく移すようにしましょう。
手でつかまず、小さなカップやネットなどでやさしく救って入れてあげるのがおすすめです。落としたり水しぶきを立てたりしないよう、静かに慎重に行ってください。
また、移動後の数時間はウーパールーパーが落ち着くまでそっとしておきましょう。
餌はすぐに与えず、少なくとも数時間は休ませてから様子を見て、元気そうであれば翌日以降に与えるのが無難です。
まとめ
ウーパールーパーの持ち運びは、少し気を使う作業ではありますが、ポイントさえ押さえておけばそれほど難しくありません。
大切なのは、「揺らさない」「温度を保つ」「水を汚さない」の3つを意識すること。
安全に移動し、無事に水槽へ戻してあげれば、ウーパールーパーも安心してまた元気に過ごしてくれるはずです。