ウーパールーパーとカメの共存は絶対NG!その理由と現実的な折衷案とは?

スポンサードリンク

ウーパールーパーとカメを同じ水槽で飼いたいと考えている方もいるかもしれませんが、結論から言えば、共存は絶対におすすめできません。

たしかにどちらも水中で暮らせる生き物ではありますが、性格・生態・生活環境がまるで異なるため、同居させると重大なトラブルを引き起こす可能性が高いのです。

この記事では、ウーパールーパーとカメを同居させるリスクや、なぜ共存が難しいのかを具体的に解説していきます。

スポンサードリンク
目次

ウーパールーパーと亀は共存できる?

カメがウーパールーパーを攻撃する可能性が高い

カメは一見おとなしく見えるかもしれませんが、実際にはとても攻撃的な一面を持つ生き物です。

とくに動くものに対して敏感に反応し、エサと間違えて噛みつくことも珍しくありません。

一方のウーパールーパーは、動きがゆっくりで反撃もできず、手足やエラが外に出ているため、カメにとっては「つい狙いたくなる部位」だらけ。

カメと同居させると、ウーパールーパーの手足やエラを食いちぎられる事故が高確率で起きてしまいます

ウーパールーパーは多少の傷なら再生能力で回復できますが、何度も攻撃を受ければ命に関わりますし、感染症のリスクも高まります。

たとえカメが小さくても油断は禁物です。「今は大丈夫そうだから」という油断が、取り返しのつかない結果につながる可能性があることを忘れてはいけません。

水質や水温の管理条件がまったく違う

ウーパールーパーとカメでは、快適に過ごせる水温や水質が大きく異なります。

ウーパールーパーは低水温を好む両生類で、一般的に18~22℃程度が適温とされています。

高温には非常に弱く、25℃を超えるとストレスや病気のリスクが急上昇し、最悪の場合は命を落とすこともあります。

一方で、カメ(特にミドリガメやクサガメなどの日本で流通している種類)は温かい水を好む爬虫類で、26~30℃前後を好むことが多いです。

つまり、どちらか一方に合わせた水温管理をすると、もう片方にとっては非常に過酷な環境となってしまいます。

また、カメは非常に水を汚しやすい生き物で、フンの量が多く、水中でエサを食べる際に周囲を汚します。

ウーパールーパーは水質の悪化にも敏感なため、同じ水槽で飼うとすぐに体調を崩してしまいます。

このように、同じ水槽で両者が快適に過ごすのはほぼ不可能だといえます。

食事の仕方やエサの違いによるトラブルも多い

ウーパールーパーとカメでは、食事スタイルもエサの種類もまったく異なります。

ウーパールーパーは、口元に近づいたものをパクっと吸い込むように食べるタイプで、動きはゆっくりです。

一方カメは、目の前にあるものを俊敏に噛みついて食べるため、エサの取り合いになった際はウーパールーパーが一方的に不利になります。

さらに、カメの食欲は非常に旺盛で、ウーパールーパーが食べようとしている最中のエサを横取りしたり、間違ってウーパールーパー自体を噛んでしまうこともあります。

また、カメ用の配合飼料や野菜類、果物などはウーパールーパーにとって消化不良の原因となることが多く、逆にウーパールーパー用の人工飼料もカメには不向きです。

共通のエサで済ませることができないため、どちらかが栄養不足になるリスクも無視できません。

エサの違いによっても、同じ水槽内で平和に共存させるのは非常に困難なのです。

ウパとカメが共存できるという意見もあるが、なぜ危険なのか?

ネット上やSNSでは、「うちではウーパールーパーとカメを一緒に飼っているけど問題ない」という声を見かけることがあります。これを見て「意外といけるのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、そうした事例はあくまで“たまたま”トラブルが起きていないだけの話です。

たとえば、カメがまだ子どもで動きが遅かったり、攻撃的でない個体であれば、一時的には平和に見えるかもしれません。ですが、生き物の性格や成長によって状況はすぐに変わります。

・カメが成長して突然攻撃的になる
・エサの時間に競り合いが発生する
・繁殖期や環境変化でストレスが高まる

こうしたきっかけ一つで、突発的なケガや死亡事故が起こるのがこの組み合わせの怖いところです。

さらに、ウーパールーパーは外傷やストレスに弱く、病気になると回復に時間がかかるため、「何かあってからでは遅い」のです。

共存できるように見える瞬間があるからといって、それが安全であるとは限らないという点を、しっかりと理解しておく必要があります。

どうしても一緒に飼いたいなら?リスクを減らすための代替案

ウーパールーパーとカメの同居は基本的におすすめできませんが、「どうしても一つの水槽で飼いたい」という方も中にはいるかもしれません。

そうした場合には、直接的な接触を避ける工夫が最低限必要です。たとえば、

  • 水槽内にアクリル板などで物理的に仕切りを入れる
  • 完全に2層に分けた水槽を使用し、水だけを循環させる
  • 一つのラックに別々の水槽を並べて、“見た目だけ共存”させる

といった方法なら、見た目の「共存」は可能です。

ただし、アクリル板を使う方法でも完全に隔離できるわけではなく、隙間から攻撃されたり、水質が悪化したりするリスクは残るため、やはり安心はできません。

そもそも、ウーパールーパーとカメは一緒に飼って楽しい相性のペアではないという点を忘れてはいけません。

それぞれに適した環境で、のびのびと健康に過ごさせてあげることが、飼育者としての責任といえるでしょう。

筆者の提案する折衷案

ウーパールーパーとカメをどうしても一緒に楽しみたい方に、筆者が提案するのは前の項でも紹介した「一つのラックに別々の水槽を並べて、“見た目だけ共存”させる」という方法です。

この方法なら、厳密にいえば同じ水槽内での共存ではありません。

しかし、実際に生き物同士が直接触れ合うことはないため、リスクゼロで共存のような雰囲気を演出することができます。


すべてのデメリットを解消できる

この「見た目だけ共存」スタイルなら、以下のような共存による問題点をすべて回避できます。

  • 攻撃リスクの回避: カメがウーパールーパーに噛みつく心配なし
  • 温度管理の自由: それぞれの最適温度に合わせて設定できる
  • 水質トラブルもなし: カメの排せつで水が汚れる心配ゼロ
  • 食事の取り合いも発生しない

生き物それぞれの健康や安全を守りつつ、見た目には「仲良く並んで暮らしている」ように見せることができるため、飼育者の満足感も得られるという点で非常に優れた折衷案といえるでしょう。


見栄えにもこだわって楽しもう

水槽の配置を工夫したり、背景を統一したりすることで、まるで一つの大きなビオトープのような演出も可能です。

ラックの上段にカメ、下段にウーパールーパーを置くなど、それぞれの生態に合わせた高さやレイアウトも楽しめます。

「どうしても共存させたいけど、安全面が心配」という方には、この“見た目だけ共存”スタイルがベストな選択肢です。

まとめ:ウーパールーパーとカメの共存はやめた方がいい

ウーパールーパーとカメは、見た目こそ共に水中生物に見えますが、性格・生活環境・飼育条件のすべてが違うため、同じ水槽での共存は非常に危険です。

カメがウーパールーパーを攻撃するリスク、水温や水質の違い、食事トラブルなど、どれも無視できるものではありません。

一時的にうまくいっているように見えるケースもありますが、それはあくまで偶然の産物に過ぎず、長期的には大きなリスクをはらんでいます。

どうしても一緒に楽しみたい場合は、物理的に仕切る・別々の水槽で並べて飼うなど、完全な接触を避ける方法を選んでください。

大切なペットを守るためにも、それぞれの生き物に合った環境を用意してあげることが一番の愛情です。


スポンサードリンク
スポンサードリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次