ウーパールーパーを飼っていると、
「最近なんだかソワソワしてる?」
「急に動きが活発になった?」
と感じることはありませんか?
実はそれ、発情期のサインかもしれません。
ウーパールーパーにも繁殖の時期があり、その時期には普段とはちょっと違う行動を見せることがあります。
しかも、オスとメスではその様子が少しずつ異なります。
本記事では、ウーパールーパーの発情期に見られる行動や、性別ごとの違い、飼い主として気をつけたいポイントをわかりやすくご紹介します。
ウーパールーパーにも発情期がある?そのタイミングとは

ウーパールーパーは、見た目ののんびりした印象とは裏腹に、しっかりと発情期を迎える生き物です。
自然界では、春や秋など、水温が安定しやすい時期に発情のスイッチが入るといわれています。
特に、水温が15℃〜20℃くらいになると、繁殖行動が活発になりやすくなります。
これは、ウーパールーパーの本来の生息地であるメキシコの環境に由来しています。
日照時間の変化や水温の安定が「今が繁殖のチャンスだ」と感じさせるようです。
飼育下でも、季節の変わり目や急に水温が下がったときに、発情行動が見られることがあります。
特にオスの方が早く発情しやすい傾向があるため、動きに変化が出てきたら発情期のサインかもしれません。
発情期に見られる共通の行動とは
オスメス共通
ウーパールーパーが発情期に入ると、普段とは少し違う行動を見せるようになります。
これはオス・メス共通して見られる変化で、飼い主が気づきやすいポイントです。
落ち着かない
まず目立つのは落ち着きがなくなること。
水槽内を頻繁に泳ぎ回ったり、同じ場所を行ったり来たりするようになります。
これまでじっとしていた時間が多かった個体が急に活発になると、発情期の可能性が高いです。
餌への興味が薄れる
また、餌への興味が薄れることもあります。
発情によってホルモンのバランスが変化し、食欲よりも繁殖行動が優先されるためです。
ただし、完全に餌を食べなくなると別の体調不良の可能性もあるので、注意深く観察しましょう。
他の個体への興味を示す
さらに、他の個体に興味を示すようになるのも特徴です。
水槽内にほかのウーパールーパーがいる場合、その個体に近づいてじっと見つめたり、後を追いかけたりする行動が見られることがあります。
本来は異性に対する繁殖行動ですが、飼育環境では同性に対しても似たような行動をとることがあります。
これは「発情モード」に入ったことで、本能的に反応していると考えられます。
特に多頭飼いの場合、ほかのウーパールーパーに近づき、追いかけたりする様子が見られることがあります。
これは繁殖相手を探す本能的な行動です。
オスのウーパールーパーに見られる特徴的な行動
オスのウーパールーパーは、発情期に入るとよりはっきりとした繁殖行動を見せるようになります。
特に目立つのが、精包(せいほう)と呼ばれるゼリー状の塊を水槽内に置く行動です。
精包とは、オスが自分の精子を包んで排出するもので、ガラス面や水草、石などに小さな白っぽいツブをいくつも設置するようになります。
この行動は「交尾」の準備段階であり、メスがそれを体内に取り込むことで受精が行われます。
また、オスは尻尾(尾ひれ)をピンと立てて揺らすような動きをすることがあります。
これは求愛行動の一種で、近くにいるメスに自分の存在をアピールしているのです。尾を左右に振るように泳いだり、くるくる回ったりする姿も、発情期ならではの特徴といえます。
そのほか、他の個体(特にメス)をしつこく追いかけたり、鼻先でつつくような行動も見られます。
これらはすべて「交尾の相手を探しているサイン」として捉えることができます。
なお、こうした行動はすべて自然なものですが、同じ水槽に複数の個体がいる場合、相手が嫌がってストレスになることもあるので、状況に応じて隔離などの対応を考えると安心です。
メスのウーパールーパーに見られる特徴的な行動
メスのウーパールーパーは、発情期に入ると体や行動に少しずつ変化があらわれます。
特にわかりやすいのはお腹がふっくらしてくることです。
これは卵を体内で育てているためで、外から見ても丸みを帯びたお腹が目立つようになります。
また、オスが水槽内に置いた精包を取り込む行動も、メスならではの特徴です。
精包を見つけると、その上をゆっくりと通過し、お尻(総排泄口)でそれを体内に取り込むという、非常にユニークな交尾スタイルが見られます。

ただし、この行動はとても繊細で、一瞬で終わるため、飼い主が気づかないこともあります。
「精包がいつの間にか減っている」「メスのお腹が急に小さくなった」などの変化で気づく場合もあるでしょう。
発情期のメスは、やや神経質になったり、物陰に隠れがちになったりすることもあります。
これはホルモンバランスの影響で、特に産卵を控えているときに多く見られます。
また、オスにしつこく追いかけられるとストレスを感じやすいため、様子を見て別々にすることも考えてあげましょう。
発情期のウーパールーパー、飼い主が気をつけること
ウーパールーパーが発情期に入ると、普段と違う行動を見せるようになるため、飼い主としてもいくつか注意すべきポイントがあります。
特に、多頭飼いの場合は少し意識して観察しましょう。
ストレス
まず気をつけたいのが、オスがメスをしつこく追い回してしまうことによるストレスです。
発情しているオスは本能的にメスを追いかけるため、相手が嫌がっていても構わずアプローチを続けてしまうことがあります。
メスが逃げ回っていたり、物陰に隠れてじっとしている場合は、ストレスを感じている可能性が高いので、一時的に隔離するのもひとつの方法です。
餌への反応が鈍くなる
また、発情期は餌への反応が鈍くなることがあります。
これは一時的なものですが、あまりにも食べない状態が続くと体力が落ちてしまうため、様子を見ながら餌の種類や量を調整しましょう。
水質の管理
さらに、水質の管理も重要です。
発情期の行動は活発になるため、フンや汚れが増えることがあります。
精包も放置すると水を汚す原因になるため、見つけたらこまめに取り除くようにしましょう。
繁殖させない場合の対処
そしてもうひとつ大事なのが、繁殖させるつもりがない場合の対処です。
意図しない繁殖は卵や稚ウーパールーパーの管理が大変になるため、混泳させない、もしくは発情期にはオスとメスを分けて飼うなどの工夫が必要です。
発情期をきっかけに繁殖させたいときのポイント
ウーパールーパーの繁殖に挑戦したいと考えている飼い主さんにとって、発情期は大きなチャンスです。
ただし、成功させるためにはいくつか準備と注意点があります。
オスメスの判別
まず、オスとメスの判別が大切です。
オスは総排泄口が大きくふくらみ、尾が太くなる傾向があります。
一方、メスはお腹が丸くふくらみ、体全体もやや大きめです。見分けが難しい場合は、発情期の行動(精包を出す・精包を取り込む)で判断するのも手です。

水温管理
次に、水温管理がポイントになります。
発情を促すには水温を一度下げたあと、徐々に15〜18℃くらいまで上げていくのが効果的です。
これは自然界の「季節の変化」を再現する方法で、繁殖行動を引き出しやすくなります。

オスが精包を設置し、それをメスが取り込んだ場合、数日以内にメスが産卵する可能性があります。
産卵の準備
そこで必要なのが、産卵の準備です。
メスは水草や隠れ家の表面に卵を産みつけるため、レイアウトに水草(人工でもOK)や産卵床になるものを用意しておきましょう。
産卵後卵を親から別ける
産卵後は、卵を親から分けることが重要です。
放っておくと、親が卵を食べてしまうことがあります。
卵は別の容器に移し、水質を保ちながら静かに見守ることで、数日〜2週間ほどでふ化が始まります。
繁殖には手間がかかりますが、元気な赤ちゃんウーパールーパーが生まれる瞬間は感動ものです。
無理のない範囲で、じっくり楽しむのがおすすめです。
繁殖させる前に知っておきたいこと
ウーパールーパーの赤ちゃんはとてもかわいく、命の誕生を間近で見られるのは貴重な経験です。
しかし、実際に繁殖させる前に、いくつか考えておきたい大切なポイントがあります。
孵化後の飼育は難易度高い
まず知っておきたいのが、孵化後の飼育は想像以上に手間がかかるということです。
ふ化したばかりのウーパールーパーは非常に小さく、水質や温度の変化に弱いため、毎日の水替えや餌の管理が必要になります。
また、成長に合わせて個別に分けないと共食いしてしまうこともあるため、注意が必要です。
飼育コストが上がる
次に、育った個体を入れるケージや水槽の追加が必要になることです。
一度の産卵で数十〜100個以上の卵を産むこともあり、すべてを育てるのは現実的ではありません。
ある程度の数に絞っても、それぞれにスペースが必要になります。
さらに、餌代や水道代などの飼育費用も今まで以上にかかる点も見逃せません。
稚魚期にはブラインシュリンプなどの特別な餌が必要ですし、水質を保つためにこまめな手入れも欠かせません。
繁殖個体の嫁ぎ先問題
そして最後に、育てた個体の行き先問題があります。
知人に譲ったり、ペットショップに引き取ってもらうという方法もありますが、必ずしもスムーズに相手が見つかるとは限りません。
いざとなれば川や池に放流と言うのも絶対NGです。
最終的に「全員を自宅で飼う覚悟」がない場合は、慎重に判断することが大切です。
繁殖は素晴らしい経験ですが、それには責任と準備が必要です。
衝動的に繁殖させるのではなく、「この子たちの将来もきちんと考えられるか」を自問した上で、チャレンジするようにしましょう。
まとめ:発情期の行動を知って、より良い飼育環境を
ウーパールーパーにも発情期があり、その時期には普段とは異なる行動が見られます。
オスとメスでは違いがあり、それぞれに特徴的な仕草や反応があります。
こうした変化を理解しておくことで、驚いたり慌てたりせず、落ち着いて対応することができます。
また、発情期は繁殖のチャンスでもありますが、同時に飼育者としての責任も伴います。
繁殖させる前には、育てる手間やスペース、費用、そして命の行き先についてよく考えることが大切です。
発情期の行動を知ることは、単に繁殖の知識を得るだけでなく、ウーパールーパーの気持ちを理解する第一歩でもあります。
個体の状態に寄り添いながら、よりよい飼育環境を整えてあげましょう。そうすることで、ウーパールーパーも安心して毎日を過ごすことができ、飼い主にとっても一層楽しい飼育生活になりますよ。