「ベルツノガエルにテラリウムって合うの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そもそもテラリウムとは何かという基本から、ベルツノガエルとの相性、設置する際のポイントまで詳しく解説します。
見た目がおしゃれな反面、意外と落とし穴も多いので、メリット・デメリットを理解した上で飼育環境を整えましょう。
なお、ベルツノガエルの飼育全般を知りたい方は以下の記事が参考になるのでご参照ください。
テラリウムとは?ベルツノガエル飼育での意味と特徴
「テラリウム」とは、ガラスケースなどの容器内に土や植物、流木などを配置して、陸地メインの小さな自然環境を再現した飼育スタイルのことです。
語源はラテン語の「terra(土地)」で、水中をメインにするアクアリウムとは対になる言葉として知られています。
ベルツノガエルのように、水に完全に浸からず、陸地でじっとしている時間が長い半陸生のカエルには、テラリウムはとても相性が良いとされています。
自然に近い環境を再現できることで、見た目にも美しく、観賞用としての満足度も高まります。
ただし、見た目重視の「映えテラリウム」には注意が必要。
湿度管理や掃除が難しくなるレイアウトをしてしまうと、カエルの健康を損ねる可能性もあります。
そのため、ベルツノガエルの生態に合った「実用性重視のテラリウム設計」が求められます。
ベルツノガエルのテラリウム|SNS上の例
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— み な ☞ 🪐 (@kyou_mysun) September 23, 2019
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— 低音マニア (@shin_bass_) May 7, 2019
ベルツノガエルの新しいテラリウム、完成。 pic.twitter.com/KBB2FlqEWI
— 緑の雨 (@kalafina_khw) June 17, 2021
⚖️ベルツノガエルのテラリウム飼育のメリットとデメリット
テラリウムでベルツノガエルを飼育することには、見た目の良さだけでなく、機能面でもさまざまな利点があります。
しかしその一方で、手間が増えたり、管理の難しさも伴います。
ここでは、テラリウム飼育の主なメリットとデメリットを整理しておきましょう。
✅メリット

- 自然に近い環境を再現できる
落ち葉や流木、植物を使って自然の雰囲気を再現できるため、カエルにとって落ち着ける空間になります。 - 見た目が美しくインテリア性が高い
観葉植物や石などを使ったレイアウトは鑑賞性が高く、部屋に置いてもおしゃれな雰囲気を演出できます。 - 湿度を保ちやすくなる構造も可能
適切な素材を使えば、保湿力の高い床材や植栽が湿度管理に一役買ってくれることもあります。
⚠️デメリット

- 掃除がしにくくメンテナンスに手間がかかる
複雑なレイアウトや植物の配置は掃除の邪魔になることが多く、汚れがたまりやすくなります。 - 湿度や排水の管理が難しい
蒸れすぎやカビの原因になりやすく、初心者には適切な湿度管理が難しい場合もあります。 - カエルが見つけにくくなることも
隠れ家が多すぎると個体の様子が観察しにくくなり、体調の変化を見逃すリスクもあります。
「見た目重視」だけでなく、「管理のしやすさ」「健康を保てる構成」も意識したテラリウム設計が、失敗しない飼育の鍵になります。
🏗ベルツノガエルに適したテラリウムの構成例
ベルツノガエルのテラリウムを作る際は、自然な見た目と実用性のバランスを取ることが重要です。
ここでは、実際に使える素材やレイアウトの例を紹介します。
🧱床材は保湿性と掃除のしやすさを重視
赤玉土やヤシガラ土など、湿度を保ちやすく、足場としても安定する素材が適しています。
ただし、食べ物と一緒に誤飲してしまう可能性があるため、餌やりの際はペットシーツを一時的に敷くなどの工夫も必要です。
ベルツノガエルの床材におすすめの素材は以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

🪵シンプルな隠れ家と陸地構成がベスト
流木やコルクバーク、小さな植木鉢などを使って、シェルターとなるスペースを1〜2箇所確保しておきましょう。
ベルツノガエルはあまり動かないので、広いスペースよりも落ち着ける隠れ場所を重視するのがポイントです。
💧水場は浅めで、溺れないように設置
カエルが浸かれる程度の水入れを用意します。
滑りにくい素材の浅めの器を選び、自力で出入りできる構造にしておくと安心です。
🌿植物は見た目と通気性を両立できる種類を
テラリウム用の観葉植物(スパティフィラム、シダ類、ピレアなど)を使用すると自然な雰囲気を演出できますが、通気性を妨げない程度にとどめておきましょう。
葉の裏にカビが発生しないよう、風通しの確保と定期的なメンテナンスが必要です。
⚠️初心者が注意すべきテラリウム飼育の落とし穴
テラリウムは見た目が華やかで楽しそうに見えますが、実は管理の難易度が高い一面もあります。
初心者がつまずきやすいポイントを事前に押さえておくことで、失敗のリスクを減らすことができます。
🌫 湿度のコントロールが難しい
植物や土によってある程度保湿はできますが、湿度が高すぎるとカビやダニの温床になりますし、逆に乾燥しすぎると脱皮不全や健康被害の原因になります。
ベルツノガエルの脱皮不全については以下の記事で詳しく解説していますので是非参考にしてください。

霧吹きの頻度や通気性のバランスを見ながら、湿度計を使ってこまめに調整することが大切です。
🧹 排水・掃除を考えていないレイアウトは危険
床材の下に排水層を作らなかったり、植物の配置が複雑すぎたりすると、フンや餌のカスが溜まりやすく、掃除が困難になります。
悪臭や病気の原因にならないように、“掃除しやすい構造”を優先して設計するのがポイントです。
観察しづらくなって健康チェックが難航することも
「自然に近いから良さそう」と思って隠れ家を多く置きすぎると、カエルがどこにいるのか分からないなんてことも。
食欲・排泄・脱皮の状態などを定期的に確認できるよう、“隠れるけど見える”配置を意識しましょう。
✅まとめ|テラリウムは映えと実用性のバランスがカギ
ベルツノガエルとテラリウムの相性は悪くありませんが、「見た目が映えるから」と安易に作ると、湿度管理や掃除の手間で苦労することになります。
大切なのは、カエルにとって快適で健康を保てる環境をベースに、見た目とのバランスを取ることです。
本記事を参考に、無理のない範囲で自然な雰囲気を楽しめるテラリウムを設計してみてくださいね。
引き続き、ベルツノガエルの飼育全般を知りたい方は以下の記事が参考になるのでご参照ください。