カエルの中でもユニークな見た目と飼いやすさ、派手な体色で人気のベルツノガエル。
一昔前と比べれば、本当に見かける機会が増えました。
今ではホームセンターやデパートでも売られているくらいです。
ベルツノガエルは地表性のカエルで、非常に飼いやすいことでも知られています。
湿度管理もしやすく、カエルとしては例外的に生き餌も必要ないため、誰でも気軽に飼うことができます。
ここでは、基本的なベルツノガエルの飼育環境となるケージやレイアウトについて解説します。
ベルツノガエルのケージについて
ケージ本体
まずケージですが、カエルが脱走できず、湿った床材を入れられるものなら何でもケージにできます。
それこそバケツでも飼うことができますが、せっかく飼うのなら見栄えのいいものを使いましょう。
爬虫類用のガラスケージがおすすめですが、テラリウム用のガラスポットでも飼育できます。
最終的に全長15センチほどになるカエルですが、成長に応じてケージを替えるのもいいでしょう。
なおイエアメガエルのような樹上性のカエルであれば高さのある縦長のケージが必要になりますが、ベルツノガエルは地表性のカエルですので高さのあるケージは必要ありません。
- カエルが脱走しないように蓋ができるもの
- 蓋で完全にふさいでしまうと呼吸ができなくなるので通気できる蓋を使用
水入れ
「全身が入る水入れを入れてやりましょう。」といいたいところですが、床材の水分コントロールがきちんとできているのなら、必ずしも水入れはなくてもかまいませんが、心配なら設置しましょう。
なお、ベルツノガエルの水入れの水は、清潔を保つために頻繁に変えることが大切です。
一般的には、少なくとも週に1回は全ての水を新しい水に交換することを推奨します。
しかし、水が汚れている場合や、カエルが水を汚している場合はもっと頻繁に交換が必要になります。
また、カエルの健康を守るためには、水を変える際に水道水をそのまま使用すると塩素やその他の化学物質が問題となることがあります。
そのため、水道水を使用する場合は、適切な水質調整剤を加えて塩素を中和するか、予め水を放置して自然に塩素が抜けるのを待ってから使用してください。
このように水道水の塩素を抜いてから使用することをカルキ抜きと言うのじゃ。
床材
ベルツノガエル飼育でもっとも重要なのは床材です。
飼育の成否も、カエルが大きく育った時の仕上がりも床材で決まるといっていいでしょう。
後ろ足で蹴るように土を掘り、体を半分うずめてじっとしているスタイルなので、床材が主な生活環境となります。
ウールマットやミズゴケなど、水分を含ませられるものなら何でも使えますが、個人的におすすめなのは「ソイル」という床材です。
これは泥を焼き固めた粒状の床材で、水草水槽などで一般的な素材です。
カエルが自分で潜ることができ、水を含むと色が黒っぽく変わるため水分コントロールがしやすく、扱いやすい床材です。
初めて飼うのなら、ソイルを使えば間違いないでしょう。
フロッグソイルというカエル飼育専用のソイルも販売されていますが、すでにアクアリウムをやっている人は余った水草用のソイルも使えます。
なお、ソイルは洗わずにそのまま敷き、カエルを入れる前に適度に水を流し込んで湿らせましょう。
使っているうちに粒がつぶれてどろどろになるので、年に一回くらい交換しましょう。
日常のお世話
カエルの大きさにもよりますが、餌は数日~一週間に一度で十分です。
最初から人工フードを食べる個体がほとんどなので、カエルを購入するときにフードも購入しましょう。
フードには練り餌タイプとペレットタイプがあるので、好みで使い分けるといいでしょう。
与え方もパッケージに書いてありますが、スプーンやピンセットを使い、目の前で揺らしてやれば飛びついて食べます。
餌を食べて数日たつと、びっくりするくらい大きなフンをします。
フンをしたら、周囲のソイルごとすくいとって捨てましょう。
あとは、乾燥しすぎないようにソイルの乾き具合に注意すれば大丈夫です。
なお、オスは成熟すると鳴くことがあります。
ずっと鳴き続けるわけではないので近所迷惑になるほどではないと思いますが、大きな声で鳴くので最初はびっくりすると思います。
鳴くのはオスだけなので、心配な場合は、やや大きめの個体からメスを選んで購入するといいでしょう。
ベルツノガエルの飼い方を解説!【まとめ】
ツノガエルの飼育は、正直いうとやることがなさ過ぎて飽きてしまうくらいです。
餌やりとフン掃除、ときどき給水すればいいので、これほど手軽な生き物も珍しいかもしれません。
基本的な飼育に慣れてきたら、お気に入りのオブジェや観葉植物を入れてレイアウトしてみたり、カラーの違う個体を集めて並べてみるといいでしょう。
じっくり育てると両手からはみ出すくらい立派なカエルになるので、焦らずにゆっくり付き合ってみましょう。